愛知労働局長
伊藤 正史 殿
愛知県労働組合総連合
議長 西尾美沙子
貴職におかれましては、労働者保護行政の推進のため、コロナ禍にあってもご尽力されていることに敬意を表します。
さて、新型コロナウイルスの感染拡大で休園・休校する保育所・小学校等が急増しています。1月下旬段階で、名古屋市内だけでも728ヵ所のうち170所の保育施設が休園し、影響を受ける園児は1万7000人を超えています。
休園・休校にともない、子どもの保育をするために保護者(労働者)は仕事を休まざるを得ず、休暇の確保や収入の減少に苦しむ保護者が増えています。
政府は、こうした保護者の休業補償を行うために小学校休業等対応助成金・支援金を創設しましたが、制度を知らない保護者が少なくありません。また、事業主が申請を拒んだり、年次有給休暇を取得するよう求め拒否するなら欠勤扱い、「余計なことをするな」「申請が面倒くさい」などと労働者に圧力をかけている事例も発生しており、「今後のことを考えるともう利用してほしいと言えない」という、保護者の苦難と不安が寄せられています。
こうしたもとで、保護者が収入や今後の雇用に不安を抱えることなく、だれでも利用しやすい制度に改めることが必要です。つきましては、下記の事項について申し入れますので、迅速な対応をお願いします。
記
- こと。企業が証明できない場合でも、必要な種類(タイムカード・給与証明書等)が揃えば受け付けること。
- 「助成金」が利用できず「休業支援金・給付金」申請となる場合も、「助成金」と同様に10割給付すること。
- 「年次有給休暇や欠勤、勤務時間短縮を、事後的に特別休暇に振り替えた場合」も対象になることを周知すること。
- 保護者向けにわかりやすいリーフレットを作成し、自治体、学校や保育園などの運営者とも協力し、休校・休園となる際に配布すること。その際、上記の制度変更を待たずに少なくとも現行の制度に基づく支援金・給付金の個人申請ができることを明示すること。
- 事業主に対し、国として積極的に助成金の利用を呼びかけるとともに、テレビ・新聞各社に働きかけ、メディア等を通じて助成金・支援金・給付金について周知すること。
以上