【談話】2017年名古屋市長選挙の結果について

  1. 4月9日告示、23日投開票でおこなわれた名古屋市長選挙で、愛知県労働組合総連合(愛労連)が支援した、いわき正光(まさてる)候補が、195,563票、得票率29.17%を獲得し、善戦・健闘しましたが、勝利に至りませんでした。愛労連に結集し、さまざま活動に参加した各単産・地域労連の奮闘に敬意を表します。
    今回当選した河村たかし氏ですが、投票率は、39.35%で4割弱にしかならず、支持したのは全有権者の4人に1人であり、市民から信任を得たとは到底言えません。
  2. 河村市政の8年間は、金持ち減税を口実に「行政改革」の名の下、学校給食の委託化、公立保育園の民営化、市民病院のあいつぐ民間移譲で5病院から2病院に削減、各区にある保健所の廃止を計画するなど、市民のくらしを置き去りにしたものでした。また、「税金で食っとるもんは極楽」と、市職員を市民の敵にしたてて攻撃をくり返し、人員削減・賃金切り下げの強行を押し進めてきました。
    愛労連は、市長選勝利に向けて2月22日の評議員会で、名古屋・革新市政の会の方針に基づき、いわき候補の支援を決定。労働者と市民のくらし、市民サービスの大幅な後退を許さず、市民が主人公の市政に転換を迫る17国民春闘の中心的な課題としてとりくんできました。
  3. 選挙戦を通じ、河村氏に「敬老パスの名鉄、JRなどへの利用導入を検討」「保育園運営費補助金継続、公立職員給与と同水準継続」など、市民の切実な要求を公約に掲げさせる成果がありました。一方で、リニア新幹線の開業を見据えた名古屋城天守閣の木造化、大規模国際展示場、1000メートルタワーなど大型公共事業偏重の市政運営、金持ち減税の財源確保のためのさらなる市民サービス低下や職員減らしなどが危惧されます。思いつきとパフォーマンスによる市政運営をやめさせるたたかいが一層求められます。
  4. 愛労連は、これらの課題をやり遂げるため、職場と地域で運動の再構築と組織の強化・拡大を全力ですすめる決意でいます。各単産・地域労連において、8時間でくらせる賃金や働くルールの確立など、労働者の生活と権利を守る要求前進を正面に掲げ、市民のくらしといのちを最優先に、誰もがいきいきとくらし働く街、中小企業が元気に輝く名古屋市政をめざして奮闘するものです。

以上

2017年4月26日

愛知県労働組合総連合
事務局長 知崎 広二

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