2015年春闘は、最大のヤマ場を迎えています。愛労連・愛知春闘共闘に結集する各組合は、昨日の集中回答日にむけて交渉をかさねてきました。愛労連・愛知春闘共闘は、すべての労働者の賃上げをめざし、あくまでもベア要求実現を求めて、職場・地域でとりくみをすすめてきました。昨年4月、消費税が8%に引き上げられ、円安による物価高で、労働者の実質賃金は下がり、消費は萎縮しています。その一方で、大企業の内部留保は過去最高額になっています。内部留保を労働者・下請企業に還元することこそ、本当の意味で経済を好循環させることになるのです。
この立場を堅持し、すべての労働者の賃上げを実現するまで、職場・地域で賃上げ実現を訴え抜き、とりくみをさらにひろげていきましょう。
現在、国会で働く者にとって、無視できない法案が準備されています。そのひとつが「残業代ゼロ法」といわれる「プロフェッショナル労働制」で労働基準法の「8時間労働制」を、高度な専門的知識の業務・年収1075万円以上の労働者には適用しないというものです。「成果を上げるまで働き続ける」ことになり、過労死促進法ともいわれるものです。もしこれが成立すれば、ただちに対象労働者が拡大することは明白です。さらに労働者派遣法の改悪で派遣労働を「生涯ハケン」にし、ハローワークの求人情報を民間ビジネスに提供するしくみとあわせ、雇用を流動化させ「労働移動型」に転換しようとするものです。わたしたちは、安倍内閣がすすめる労働法制改悪・雇用破壊を許すことはできません。職場・地域からの反撃を強めていきましょう。
安倍内閣は「集団的自衛権行使」を具体化する「安保関連法整備」にむけて与党協議をはじめました。他国の戦争に自衛隊が直接参加できるよう海外派兵を恒久化し、派兵の範囲を全地球規模に拡大することや自衛隊の「文民統制」を廃止する、そして明文改憲をうちだし、9条の破棄・国防軍の設置など「戦争する国づくり」に暴走しています。沖縄・辺野古では、県民の意思を踏みにじり、新基地建設を強行しています。東日本大震災から4年。福島第一原発は今なお被害を出し続けているにもかかわらず、原発再稼働・海外への輸出は許されるものではありません。
「安倍首相は辞めろ!戦争する国づくり反対!」の声は日増しに大きくひろがっています。憲法と平和を守るたたかいに、いまこそ労働組合が先頭にたって奮闘するときです。
2015年春闘は、これからが本番です。中小企業での賃上げは困難さがあるものの、ねばり強く交渉をかさね、大企業の内部留保を社会的に還元させていく国民的な世論を大きくしていかなければなりません。非正規労働者の賃上げに直結する最低賃金引き上げのとりくみもかつてなく重要になっています。すべての職場・地域から最低賃金引き上げのための署名・宣伝活動をおおいに展開しましょう。
以上決議します。
2015年3月12日
2015年国民春闘勝利
3.12全県労働者決起集会