本日私たちは、安倍内閣がすすめる「雇用改革」に反対し、労働組合の立場を超えて決起集会を開催しました。
安倍内閣は「成長戦略」のなかで「世界で一番企業が活動しやすい国づくり」を打ち上げました。そのため「産業競争力会議」や「規制改革会議」を設置して、企業活動の障碍を取り除くとして「雇用分野」を最大のターゲットに規制緩和をいっそうすすめています。
安倍内閣は、その具体化として労働者派遣法の改悪案を今通常国会に上程しました。その内容は労働者派遣法の原則である「常用代替の防止」を放棄し、「上限最長で3年」さえ取り払い、企業が永久的に派遣労働者を使い続けるというものです。これでは派遣労働者が正規社員になる道を完全にふさがれ、〝生涯派遣〟になってしまうことはまちがいありません。
さらに、正社員改革を打ち出していますが、勤務地や職種による限定正社員を制度化するとしています。勤務地やその仕事がなくなれば同時にその正社員は解雇できるしくみを制度化するというものです。解雇しやすいルールに変え、〝成熟産業から成長産業〟に「人が動く」雇用制度に転換するというものです。さらに「無限定」な働き方をさせるために労働時間の規制も緩和することを求めています。
いま日本の労働者は、4割近くが非正規労働者として働いています。しかしその大半は年収200万円以下で、すでに1000万人をこえています。非正規労働者を増やした責任が労働者の「希望する働き方」にあるかのように主張し、いっそうの規制緩和で非正規労働者を増やそうというものです。さらに長時間労働が蔓延し、過労死やその〝予備軍〟が増えています。
産業競争力会議や規制改革会議は、規制緩和で「世界トップレベルの雇用環境」をつくりだすとしていますが、労働者にとっての「トップレベルの雇用環境」ではなく、文字どおり「企業」のための「改革」となるのはまちがいありません。
私たちが求めるのは、「まともな働き方」、「働くルールの確立」です。非正規労働者が拡大し「ブラック企業」がはびこるような「雇用破壊」ではなく、安心して働ける雇用制度です。
私たちは本日の決起集会を機に、多くの労働者と共同して、安倍「雇用改革」に反対するとともに、まともな雇用・働き方をめざしてたたかうものです。
以上決議します。
2014年3月27日
安倍「雇用改革」反対3.27労働者決起集会