愛労連2014年度第1回評議員会(2013年9月7日/愛知民主会館)
第1号決定
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Ⅰ 大会後のおもなとりくみ
1.最低賃金引き上げのとりくみと到達
① 8月7日、中央最低賃金審議会は13年度最低賃金を平均で14円引き上げる目安を発表しました(Aランクは19円)。これを受けて愛知地方最低賃金審議会は8日、目安の伝達に続きその日の午後、専門部会を開催し8月28日、目安に+3円上積みし、780円の答申をだしました。
② 愛労連は時間給1000円以上の実現をめざして早い段階から引き上げ署名にとりくみ、7月25日には1万1000筆をこえる署名と意見書を提出、また早朝宣伝をすすめてきました。しかし8月8日の審議会本審では、愛労連が提出した意見書や生活体験記録などが紹介されたものの「意見陳述」について、不当にも却下しました。その理由として労側は「私たちが労働者を代表している」(JAM)、使側は「意見書を配布している」(経営協)というもの。今年は、全国21府県で意見陳述が実現しています。しかし28日の本審で、愛労連の生活体験などのデータが紹介され、目安19円に+3円を引き出しました。
③ 時間給1000円には届かなかったものの、最低限の二桁引き上げにさせたことは私たちのたたかいの反映です。愛労連は、審議会のあり方について引き続き公正な任命や運営を求めていくとともに、今回の引き上げを、職場でいかす運動をつよめていくこととします。非正規労働者・時間給労働者の時給引き上げのたたかいをこの秋、おおいにすすめていきましょう。
2.「みんなで21世紀の未来をひらく教育のつどい―教育研究全国集会2013」 名古屋で開催
① 教職員と父母、市民らが子どもと教育について語り合う「みんなで21世紀の未来をひらく教育のつどい―教育研究全国集会2013」が8月16日から18日の3日間、名古屋市で開会されました。実行委員会代表委員の一人、全教の北村佳久委員長はあいさつで、憲法を誠実に尊重擁護すべき安倍晋三首相が、立憲主義を否定し、繰り返し憲法改悪に言及していることを批判しました。これらの動きと一体に安倍流の「教育再生」がすすめられようとしていることに警鐘を鳴らし、「いまこそ、子どもの願いがしっかりと受け止められる教育が求められている。子どもと教育に希望をよせ、3日間大いに語り合おう」とよびかけました。
② 2日目、各分科会がおこなわれました。3日目の18日、全日程を終え閉会しました。教職員・保護者・市民らのべ6000人が参加し、子どもと教育をめぐって活発に討論しました。実行委員会は閉会にあたり「学び、語ろう、憲法―憲法と子どもの権利条約が生きて輝く教育の実現を」とのアピールを発表しました。
③ 右翼の妨害が予想されるなか、愛労連は実行委員会の要請にこたえ「警備」をはじめのべ60人前後の要員を派遣し、成功のために尽力してきました。
3.社保庁不当解雇撤回のたたかい
① 今年4月、6月に続き8月19日、社保庁の不当解雇に対する人事院の判定が交付されました。それによると、愛知4人を含む全厚生闘争団11人とそれ以外の15人に対する判定がだされました。判定結果は、愛知の4人について国枝氏と男性A氏については処分取り消し、女性の2氏については解雇が認められる結果となりました。
② これを受けて同日夜、桜花会館で記者会見を実施。新聞社、テレビ局など10社が取材にかけつけました。この会見には当事者の国枝氏とA氏が参加、取り消しの喜びとともに2人の解雇承認の判定に対する怒りがあらわになった会見になりました。
③ 今後の対応について、9月6日の社保庁不当解雇撤回支援共闘会議で対応を検討することにしています。いずれにせよ、人事院の判定が「面接」に基づいていますが、面接そのものがかなりいい加減な内容です。今回の承認の不当性をさらに明らかにしていくとともに、解雇承認の取り消しを求めて引き続きたたかいをつよめていくことにしています。
Ⅱ 大会後の情勢の特徴
1.多国籍企業の利益優先主義、ブラック企業の横行
(1)非正規労働者の増加、低賃金労働者が1080万人に
① 厚労省の調査によると、非正規労働者は増え続け、全労働者の38%にも達しました。低賃金労働者の急増は、労働者・国民の消費購買力を低下させています。このことが日本経済を停滞させている最大の原因です。
② 非正規労働者、低賃金労働者を増加させてきたのは財界と政府です。とくに、大企業ほど非正規労働者の雇用率は高く、こうした低賃金労働者を〝活用〟することによって、莫大な利益を手に入れてきました。
③ 低所得層が増加する一方、富裕層も増加しています。とくに大企業の経営者や役員、株主などは、この間の株の上昇などを利用して大儲けをしています。トヨタ自動車は3月期の営業利益が1兆3000億円以上に達したのをうけて、役員報酬を昨年の2.2倍に引き上げるとともに、豊田章男社長の報酬は1億3600万円から1億8400万円に引き上げ、株主配当は昨年の50円から90円に引き上げました。トヨタの利益は、労働者や下請企業に対するコスト削減が最大の源泉です。円安の進行で約2600億円もの利益をあげているにもかかわらず、トヨタは下請・労働者の処遇改善に還元することを拒否しています。
④ 部分的には国内投資を増やしている企業もあるとはいえ、大企業はあいかわらず海外生産比率を高め、国内における労働者の賃金をさらに低下させるとともに、電機産業に象徴されるように大リストラを仕掛けています。とくに日本IBMのやり方は「雇用制度改革」、とりわけ「解雇自由化」を先取りするような〝ロックアウト解雇〟といわれる労働者を追い出すやり方です。労働者の人間としての尊厳も人権もふみにじる大企業の横暴を許すわけにはいきません。
(2)労働法制の規制緩和 本格化 大企業の利益擁護さらに露骨に
① ところが、安倍首相はこうした雇用破壊に対して大企業への指導をおこなうどころか、新たな「成長戦略」としていっそうの「雇用破壊」をすすめようとしています。その柱は「雇用維持型」の労働法制を「労働移動型」に転換するというものです。その一つが限定正社員制度です。これは正社員の首切りをたやすくするしくみです。勤務地や有期雇用などで限定正社員を拡大し、がんばれば正社員になれるなど競争の〝道具〟として、さらに無制限な働き方を強要するものです。
② 正社員は「グローバル人材」として24時間、命令一つで海外などにも出向できる人材です。しかも正社員として使いものにならなくなれば解雇ないしは賃金を3~4割引き下げるという、いわば〝消耗品〟として労働者を使い切るというものです。そのために、労働時間法制の規制緩和をもちだし、不払い残業を合法化しようといるのです。
③ 財界は、労働者派遣法をさらに改悪し、現行法の「臨時的・一時的雇用」という派遣法の根本理念をなくし、自由に企業が派遣労働者を活用できることを求めています。これではさらに非正規労働者、とりわけ短期間の雇用労働者が増えます。
④ 今回の成長戦略・雇用制度改革で見送られた「解雇の金銭解決」について、政府の産業競争力会議はこれを「特区」で〝復活〟させることをねらっています。その「特区」には愛知県が対象になっているともいわれています。さらに労働者のたたかいではね返した「ホワイトカラーエグゼンプション(残業代ゼロ法)」復活のうごきもでています。こんなことが実施されれば、労働者・国民のくらし、地域経済が破壊されるのは明らかです。
⑤ 政府の「成長戦略」に呼応するように、中経連などが構成員となって「あいち産業競争力会議」が5月に発足し、同月20日に「産業競争力強化に向けた規制改革の提言」を発表しています[1]。また、同日、愛知県が提案した「国家戦略特区」は、「特区」内の法人税率を最大20%台、少なくとも25%まで引き下げる、全国的に法人実効税率が実施されれば愛知の「特区」内に進出する企業の法人税は最大10年間ゼロにする、「産業空洞化対策減税基金」による企業活動の支援として法人県民税10%≒50億円を毎年積み立て、企業に「日本一」の補助金を支給することが記載されています。
(3)「ブラック企業」の横行と批判の高まり
① 「ブラック企業」という言葉が流行っています。ブラック企業は、若者を大量採用し、短期間のうちに、パワハラや長時間労働で大多数の労働者を〝ふるい落とす〟とともに、労働者を精神疾患におとしいれ、自ら辞職するようにしむける企業のことです。入社わずか2か月で24歳の女性が過労自死したワタミをはじめ、ユニクロなどがブラック企業大賞に選ばれました。ワタミの創始者・渡邊美樹氏は自民党の参議院議員になりましたが、いまだ過労自死した女性の遺族に謝罪すらしていません。
② 新興企業、とくに飲食店や介護事業を全国展開するワタミ、ユニクロのほか、IT事業でもこうしたブラック企業化がすすんでいます。しかしこうした新興企業ばかりではなく、電機産業やあるいは大企業といわれる企業でもこうした事態は少なからずすすんでいます。安倍政権の「成長戦略」は、企業の総ブラック化を促進するものです。
③ ブラック企業に対する批判の声が高まっています。ブラック企業問題は国会でもとりあげられ、社会問題化、厚労省もこれを受けて9月を「過重労働重点監督月間」とし、若者の「使い捨て」が疑われる企業等に対する集中的な監督指導等の実施を打ち出しました。
(4)公務員賃金問題と人事院勧告
① 国家公務員の賃金削減は2年目を迎えています。8月8日の人事院勧告は、またも削減前の賃金と民間給与を比較して較差がなかったとして勧告をおこないませんでした。まったく姑息としかいいようがありません。もともと労働基本権はく奪の〝代償〟として人事院は設置されたにもかかわらず、最低限の役割さえ放棄しています。
② 公務員賃金の政府による一方的な削減は、むしろこうした人事院勧告制度を悪用したものです。過去にも人事院勧告がだされてもさまざまな口実をつけて実施しなかったり値切ったりしてきました。今日の公務員賃金の削減をみると、復興予算の確保などではなく、文字どおり公務労働組合の弱体化をねらったものであり、公務労働の変質をはかることに本質があります。
③ 地方公務員の賃金削減反対はこの秋最大のたたかいになります。政府は地方公務員の賃下げを消費税増税の口実にし、〝身を切る〟などと称して押しつけているものですが、これほど筋の通らない話はありません。安倍首相は、大企業の法人実効税率はさらに引き下げるとともに、防衛費は増加させる一方で社会保障全般にわたる改悪をすすめています。消費税増税はグローバル企業の利益のために労働者・国民に負担をおしつけるものです。それをごまかすために公務員賃金が犠牲にされているのです。愛知県内では6月議会では多くの自治体が実施を見送りました。また9月議会でも実施せずと回答する自治体もでています。政府の圧力に対して、労働組合全体のたたかいではね返していく必要があります。
2.改憲、集団的自衛権行使にむけた動きを加速化する安倍政権
(1)憲法96条、9条の改悪を本丸に
① 昨年末の総選挙で自民党は「国防軍」を設置するなど、現行憲法の根幹をなす9条を改悪することを公約としてかかげました。そのためにまず、憲法第96条の「改正手続き」発動の要件を全国会議員の3分の2を2分の1に緩和することを明らかにしました。安倍政権の96条改悪策動に対して、改憲派である学者・研究者からも批判の声があがりました。こうした批判の高まりのなかで若干トーンダウンをしたものの、安倍政権は明文改憲より解釈改憲に重点をおき、さまざまな策動をすすめています。
② 愛労連は3月以降2か月に1回、憲法講座を憲法とかかわるテーマでおこなってきました。自民党改憲案が、憲法の3原則である「国民主権・平和主義・基本的人権保障」を否定するものであり、労働者・国民のくらしや社会を戦前のような〝暗黒の社会〟に引き戻すものであることを明らかにしてきました。また「働くということ」と憲法のかかわり、憲法と公務労働などについて深めてきました。憲法は歴代首相のようにコロコロと変わってはならない、国の根幹をなすものです。憲法改悪のたたかいの先頭に、いまこそ労働組合が先頭にたつべき時です。
(2)「国家安全保障基本法」制定の動き――集団的自衛権の行使、海外での武力行使をねらう
① 安倍首相は、法律によって憲法を変え、集団的自衛権行使をはじめ、事実上日本を〝戦争できる国〟にしようとしています。そのひとつが「国家安全保障基本法」の制定です(自民党は12年7月4日に「国家安全保障基本法(案)」を決定)。その内容をみると第10条で、国連憲章第51条の規定を根拠に「集団的自衛権行使」を容認、11条では国連安保理の決議があれば海外での武力行使を求めるという規定があります。さらに第3条では「国及び地方公共団体の責務」として、秘密保護のための立法措置をおこなうとして、これが秘密保全法の制定につながっています。また武器輸出三原則を否定する規定も含まれています。
② 問題は、この法案を提出する動きが本格化していることです。自民党自身が提出できるかどうかはさまざまな問題もかかえており、場合によっては議員立法、とくに野党議員による提出で、これに自民党がのるということがすでに検討されています。
③ 自民党は今年6月には「新『防衛計画の大綱』策定に係わる提言」を発表しました。その副題には「防衛を取り戻す」となっています。具体的な内容は、1)法改正と「国防軍」の設置、2)国家安全保障基本法の制定、3)国家安全保障会議(日本版NSC)の設立、4)政府としての情報機能の強化、5)国防の基本方針の見直し、6)防衛省改革の6項目をあげています。とくに6)防衛省改革では自衛隊へのシビリアンコントロールという原則を転換し、「制服組」の権限を強化するという動きもでています。
(3)「ナチスの手口」発言など、異常な歴史観に海外からも批判の声
① 麻生副総理は7月29日、都内の講演で、憲法「改正」にかかわって「ナチスの手口を学んだらどうか」と発言し、国の内外から批判の声がまきおこりました。菅内閣官房長官はあわてて「ナチスを肯定したものではない」などと釈明しましたが、しかし、安倍首相をはじめ、閣僚の言動をみればゆがんだ歴史観・歴史認識による〝本音〟であることは明らかです。これは日本維新の会・橋下代表の「従軍慰安婦は必要だった」という発言とも共通するものです。中国・韓国などアジア諸国のみならず、アメリカからも批判の声があがりました。
② 安倍首相は8月15日、靖国神社への参拝はおこなわなかったものの、代理に「玉串料」をおさめさせました。靖国神社は、日本の侵略戦争を「自存自衛の正義のたたかい」「アジア解放の戦争だった」などと美化し、正当化することを存在理由にした施設です。この神社に参拝することは日本の侵略戦争への無反省とともに、政府関係者が参拝することは政教分離を規定した憲法にも違反する行為です。首相とみずから参拝を強行した一部閣僚の行動は、侵略戦争を積極的に肯定する、許されない暴挙です。
③ 安倍首相や閣僚は、こうした歴史観に対するアジア諸国からの批判に、「脅しには屈しない」などと主張し、まったく反省しようとしていません。それどころか、尖閣諸島をめぐる中国との関係悪化を〝利用〟して、防衛費の増強や先島諸島への自衛隊配備など、いたずらに軍事的対立をあおっているのです。
(4)内閣法制局長官の首のすげ替え〝事実上のクーデター〟
① 安倍首相は8月8日、内閣法制局長官の人事について事実上のクーデターともいえる人事を強行しました。これまで内閣法制局長官は「集団的自衛権」について、憲法の規定からみて「行使できず」という立場を堅持してきました。ところが安倍首相は「容認派」である仏大使の小松一郎氏を起用。憲法解釈を変えようというものです。小松氏はさっそく「(集団的自衛権行使は)内閣の判断」などとのべ、「内閣法制局長官答弁」の重要性を否定する発言をしています。
② 「集団的自衛権」は、自国が攻撃されなくても密接な関係にある国が攻撃された場合、ともに参戦できるというものです。安倍首相は、アメリカとともに戦争するために解釈を変えようとしており、今年2月には「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」を再開、集団的自衛権行使にむけて議論がおこなわれています。
3.社会保障制度解体を〝宣言〟――「社会保障・税一体改革推進国民会議」報告
(1)介護・医療、保険はずしと負担増
① まず介護保険では「サービスの効率化・重点化」を求め、「要支援1、2」と認定された高齢者を保険給付の対象からはずすとしています。これによって154万人もの高齢者が対象外となります。
保険からはずされた高齢者は「地域包括推進事業」に移行させていくとしています。地域包括推進事業は「市町村が地域の実情に応じて」おこなう事業とされていますが、利用料やサービス内容は市町村次第。サービスの切り捨てが容易になります。これが実施されれば、家庭で高齢者を介護しなければならなくなり、仕事を辞めざるを得なくなる人やパート労働に変わらなければならなくなるなど、労働者に直接負担がのしかかってきます。
② 医療分野では、70~74歳の患者負担(現在は1割負担)を早期に2割に引き上げるよう求めています。2割になれば2000億円もの国費が削減され、その分患者負担増となります。負担を2倍に増やせば、受診抑制が増えます。抑制によって重症化し、かえって医療費全体が増えることになります。また大病院での外来負担増も求め、国民会議では1回1万円にとの声もありました。さらに入院時の給食費の自己負担額引き上げなども含まれています。
(2)年金引き下げを強行、さらに支給開始年齢繰り延べ
① 年金はすでに10月から3年かけて2.5%削減されることがきめられています。ところが「国民会議報告」はこれに加えて毎年「マクロ経済スライド」を実施するとしています。厚労省は09年に21~35年かけて年金額を削減していく見通しを発表しています。これを実施すれば最終的に2か月分の年金が消えることになります。
② 額の削減とともに、支給開始年齢をさらに先延ばしするとしています。「67、68歳、あるいはもう少し上の方まで引き上げていくのはあってしかるべきはないか」(「国民会議」清家会長の記者会見での発言)とのべ70歳程度への引き上げを求める意見もだされました。また「公的年金控除」の見直しをおこない、課税強化さえ迫っています。
(3)「保育新システム」で待機児童の解消にはならず、営利企業の参入を促進
① 「子ども・子育て支援新制度(新システム)」は、民主党政権下で保育の公的責任放棄を打ち出しましたが、国民的な反対で法律の文言上「市町村の実施責任」は残りました。しかし「国民会議」での議論は「公的責任放棄」が露骨に打ち出されました。小規模保育所の基準として「保育士資格を持つ職員は半数で可」と緩和し、保育環境の格差を容認するものとなっています。
② さらに、保育分野における営利企業の参入を「待機児童解消」の名で促進しようというものです。保育が儲けの場に変えられる危険性があります。
(4)社会保障財源口実に「消費税増税」、浪費の一掃こそ先決
① 「国民会議」は、社会保障制度の解体ともいえる内容を打ち出していますが、その財源について消費税でまかなうことをうちだしています。清家会長は最終報告の冒頭、「国民へのメッセージ」をかかげ、「社会保障制度の持続」を口実に「社会保険料と並ぶ財源として国・地方の消費税収入をしっかりと確保」するよう強調、消費税増税を受忍するようせまりました。
② 8月、安倍首相は14年4月からの消費税引き上げにむけて、「集中点検会合」で各分野からの意見を集約していますが、その大部分は「社会保障財源の確保」を前提に「引き上げ賛成」というものです。しかしそれは不可能です。増税と同時に社会保障を解体しているのであり、消費税引き上げによって社会保障はよくなりません。労働者の賃金があがらないまま消費税を引き上げれば、さらに経済を深刻な事態に落とし入れることになります。地域の商店・事業者、下請業者は価格に転嫁できず、地域経済を衰退させることは必至です。企業もいっそうリストラを促進することになります。
③ 「国民会議」が打ち出した全分野にわたる改悪メニューは「はじめに費用削減ありき」で国民の最低生活保障を放棄する内容です。しかも「徹底した負担の効率化・重点化」を強める一方で、法人税や所得税を無視し、消費税を主要な財源にすれば、消費税の際限のない引き上げになることは必至です。軍事費や大型開発など浪費を一掃し、さらに法人税率をもとに戻すなど大企業等に適正な負担を求めていくことがかかせません。
④ 消費税引き上げに対する国民の世論は、政府の思惑や各分野の「意見」とは大きくかけはなれ、マスコミの世論調査でも「予定どおり引き上げ」を求めた人はわずか22%、反対や慎重論、あるいは今後の経済に不安があるとした人は7割にものぼっています。消費税増税阻止のたたかいがひろがる可能性は十分あります。
4.「核抑止力」、原発再稼働・海外輸出反対、TPP参加に暴走する安倍内閣
(1)2013年原水爆禁止世界大会の到達と課題
① 8月3~9日に開かれた原水爆禁止世界大会(広島・長崎)には海外代表を含めて1万人が参加しました。被爆68年となる今年の大会で強調されたのが、「核兵器の非人道性」です。田上長崎市長は7日の開会総会で「軍事バランスの視点では核兵器はゼロに近づかない。『非人道性』こそが共有できる視点だ」と強調しました。
② 2015年のNPT(核不拡散条約)再検討会議にむけて4月にジュネーブで第2回準備委員会が開催され、80か国が賛同した「核兵器の非人道性を訴える共同声明」に、日本政府は署名を拒否。被爆国の原点に反し、世界の期待を裏切りました。世界大会では2015年にむけて署名をさらに推進し、原爆展などを職場・地域で開催し、圧倒的な世論をつくりだそうと提起しました。
(2)原発「新基準」による再稼働は許されない
① 原発の「新基準」が6月にだされて以降、電力会社は原発の再稼働にむけて審査を請求。再稼働などとんでもないことです。東京電力福島第一原発は、事故当初から大量の放射性物質を海にたれ流し、汚染してきました。この東電は、はじしらずにも新潟・柏崎刈羽原発の再稼働を申請し、地元の反発を買っています。「新基準」の問題点は、審査事項は実証試験で証明ができないものが多く、コンピューターを使って試算をするにとどまり安全性の保障にならない、水素爆発防止策としてフィルター付き排気口からセシウム137で100テラベクレルまでの放出を容認している、過酷事故を招く技術的に未熟な軽水炉そのものの改善に手をつけず、事故前提の代替電源・第2制御室などを備えた特定安全施設だのみになっている―などが指摘されています。
② 安倍首相は、東芝や日立など日本の原発メーカーと一体となって、原発輸出のトップセールスをすすめています。5月の連休にトルコを訪問した安倍首相は、同国首相との首脳会談で、三菱重工と仏アレバ社の合弁会社が開発した最新鋭の炉型の採用を前提とした「シノップ原発プロジェクト」の推進で合意しています。しかし地震国トルコで、原発が地震で被災し、大きな事故をおこせば、輸出した責任はどうなるのか―。トルコ国民のなかにも反対の声がたかまっています。
③ アメリカでは、放射性物質漏れ事故をおこして廃炉が決まった米カリフォルニア州のサンオノフレ原発に、事故原因となった蒸気発生器を納入した三菱重工業が、巨額の賠償を求められています。米原発会社側は、契約の上限約138億円(約1億3700万ドル)をこえ、損害全額の責任も負うべきだとしており、原発輸出に前のめりになっている安倍政権の姿勢を改めて問い直すものとなっています。は、事故がおきた場合、巨額の製造物責任を問われかねないことを意味し、原発輸出に大きなリスクがあることを浮き彫りにしました。
④ 福島にかぎらず、立地している原発の大部分には真下に活断層があり、地震や津波に対する対策がきわめて不十分であると指摘されています。原発の再稼働や輸出ではなく、自然エネルギーへの転換を思いきってすすめるべきです。9月15日には現在稼働している大飯原発もとまります。これを機に、すべての原発の停止と廃炉にむけて転換を求めていく必要があります。
(3)TPP極秘交渉のなかで、アメリカの要求丸呑み――多国籍企業による支配
① TPP(環太平洋連携協定)は、いよいよ最終段階に入りました。日本政府はアメリカとの2国間協議で、ほぼアメリカの要求を丸呑みするという状況になり、危惧されていた状況になりつつあります。しかも政府は交渉に先立ち、「守秘義務」契約にサインをしました。安倍首相は、「守るべきは守る」などとのべ、例外が認められるかのような発言をくり返してきました。しかし交渉の結果は今後4年間も極秘にされ、国民には何が議論され、関税・非関税障壁撤廃などがどうなったのか、まったく明らかにされません。日本共産党の紙智子参院議員による「農林水産分野の重要5品目の関税撤廃からの除外方針を関係国に説明したのか」との質問主意書に対して安倍内閣は答弁書で「交渉にかかる個別具体的内容についてはお答えできない」と秘密主義に徹する立場を表明しました。
② 農業や医療をはじめ、TPPは日本社会全体に深刻な影響をあたえるものです。〝国益〟などといっていますが、その実態は日米双方の多国籍企業による支配の強化です。とくにISD(投資家対国家の紛争調停)が導入されれば、多国籍企業や投資家に日本は食い物にされてしまいます。TPPからの脱退以外に道はないのです。
Ⅲ 秋から夏にかけてのたたかいの課題
1.組織拡大強化をめざすたたかい
(1)秋の組織拡大月間のとりくみについて
① 愛労連は先の定期大会で確認したように、組織は12年ぶりに増勢に転じました。この流れを確実なものとするために、この秋の組織拡大月間をすべての単産・地域労連で成功させます。
② 月間を迎えるにあたって下記の日程・内容で「13秋の組織拡大決起集会」を開催します。
日時 9月25日(水)19:00~
場所 労働会館東館ホール
内容 ① 職場での仲間増やしの経験から
② 非正規労働者など、未加入者への積極的な働きかけ
規模 80人以上
③ 13秋の組織拡大月間を10月~12月とし、目標を2000人とします。単産・地域労連としても目標をたてて、職場での仲間増やし、とりわけ非正規労働者の組織化に力点をおきます。公務職場でも一定の職場で非正規労働者の組織化がとりくまれ、成果をあげており、こうした経験をひろげていきます。
④ この間の、中立組合訪問などでつながりができた組合に対して単産・地域労連は引き続き連絡をとりあいながら、学習会などへの勧誘をすすめます。そのため、地域労連として引き続き「公開労働講座」などを計画し、参加をよびかけていきます。
⑤ 民間部会が未組織宣伝・中立組合訪問を実施します。当日該当する地域労連からも積極的な参加を要請します。
ⅰ) 9月26日(木) 出発 尾張東部
ⅱ) 9月27日(金) 出発 東三河
上記地点をスタートしエリア内を宣伝、また域内の中立組合への訪問活動をおこないます。
(2)医療・介護労働者の組織化をめざして
① 医療・介護・福祉分野での組織化をめざし、総がかり作戦をすすめます。医療・介護・福祉事業所は2000事業所以上あり、これらすべてにとりくみや今日の情勢を知らせ、「介護セミナー」などへの参加をよびかけるとともに、組織化をすすめます。
当面、以下の地域で「介護セミナー」をすすめます。
<東三河>
日時 11月10日(日)10:30~
場所 豊橋市職員会館
内容 講演(講師:渡辺哲雄氏)、介護の実技・交流、労働組合・共済の説明など
このほかの地域でも来年にかけてとりくみます。
② 愛知県の厚生事業団は800人程度の職員がいますが未組織です。自治労連と福保労が中心になって、つながりをつくるとりくみをすすめます。事業団職員がどのような悩みや要求をもっているのか、事業団の組織がある鳥取県の経験を聞きます。日時は9月13日(木)19:00~、労働会館特別会議室。対象は医労連・福保労・自治労連など対策委員会メンバーおよび関係単産役員。
(3)ブロック組織拡大交流会
東海北陸ブロックの組織拡大交流会を下記の日程・場所でおこないます。
日時 10月19日(土)13:30~20日(日)12:00
場所 三重県四日市市
内容 ブロック各県の組織拡大の経験交流
規模 50人程度(単産・地域からの参加を要請)
(4)地域運動と組織の強化をめざす全国交流集会
全労連が主催する「地域運動と組織強化のための全国交流集会」が開催されます。この集会に愛労連として、積極的に参加をよびかけます。
日時 10月27日(日)~28(月)
場所 神奈川県大磯市 大磯プリンスホテル
参加費 15,000円
規模 300人以上(愛労連は30人以上の参加をめざす)
目的 地域からの要求闘争と一体となった組織拡大運動の強化をめざす。
補助 全労連が地域労連参加者(各1人)の交通費8割を補助。愛労連は全員(単産・地域)の参加費を補助します。
(5)愛知県労働委員会の任命にかかわるとりくみ
① 12月の愛知県労働委員会労働者委員の任命について、非連合から委員の任命を求めてとりくみをすすめます。
② 従来どおりだと10月中旬にすいせん手続きを終えることになり、前後して対策委員会の開催および宣伝行動、県への要請などのとりくみをすすめます。
③ 従来の組合すいせんのほかに、学者・弁護士・研究者など幅広い分野で賛同者をつのり、知事あての要請をおこないます。
2.公務員賃金闘争・年末一時金闘争の推進
(1)公務員賃金闘争
① 公務員賃金削減に反対するとりくみを関係単産とともにすすめます。国家公務員の賃下げに対する裁判闘争が全国的にすすめられています。裁判闘争への支援や愛知国公などがすすめるとりくみに積極的に対応していきます。「賃下げ特例法」は来年3月までの時限法ですが、4月に消費税増税が控えており、継続させないためにこの秋のとりくみをすすめます。
② 地方公務員の賃下げが強要されています。県内では6月実施を見送った自治体もあり、9月議会でも実施しないと言明する当局もでています。しかし当初提案が困難でも議会終盤での「追加提案」によって、引き下げを強行する可能性もあります。自治体当局の引き下げ提案に対して当該組合の要請を受けてとりくみをすすめます。8月の「人事院勧告」で「給与構造の改善」による給与全体の引き下げが「報告」でだされており、公務関係組合の要請を受けてとりくみをすすめます。
③ 賃下げをはじめとする公務員攻撃は、労働組合の弱体化、公務公共サービスの低下に本質があります。この本質を明らかにしながら、国民の権利保障としての公共サービスの維持・改善のとりくみをすすめていきます。
(2)民間一時金闘争の要求提出と交渉の配置 産業別統一闘争の強化
① 民間単産を中心とした年末一時金闘争を強化します。民間産別として統一要求・統一交渉など産業別統一闘争を強化します。
② 年末一時金闘争とともに、職場の非正規労働者の賃上げをすすめます。今年の最低賃金は最低でも22円引き上げ、780円になります。少なくとも時間額で22円以上の引き上げをかちとります。
(3)11・14地域総行動の成功へ
① 11月14日を秋の地域総行動としてとりくみます。
② この地域総行動の主要な要求は、アベノミクスに反対し、労働者の賃上げ、社会保障改悪反対、消費税増税ノーなどの課題で世論をひろげていく運動としてとりくむとともに、職場からより多くの組合員の参加をかちとるとりくみとします。
③ すべての地域労連で計画をたてます。行動内容としては早朝宣伝、行政機関への要請など昼の行動計画も可能なかぎりたてます。名古屋ブロックは11.14に、すべての地区協が地域に出る運動として、これまでのアンケート活動をふまえて、自分たちの地域に何があるのか、地域ごとに見つけ、それをもとに住民との対話をひろげようとよびかけています。名古屋市内の地域労連は名古屋ブロックとの共同も含め、名地連・名古屋ブロックと協議をおこない、行動を具体化します。
④ 昼の行動がとれない地域でも、少なくとも夜については学習会や決起集会などを開催することとします。
⑤ 行動を具体化するために、地域労連代表者会議を以下の内容でおこないます。地域労連はこの会議までに計画の概要を決めて持ちよります。
日時 10月5日(土)13:30~
場所 労働会館本館会議室
※代表者会議終了後、名地連関係は名ブロの行動とすりあわせのために打ち合わせをおこなう。
3.労働者の権利を守るたたかい
(1)解雇撤回のたたかい、職場での権利拡充のたたかい
① JAL不当解雇撤回闘争、社保庁不当解雇撤回闘争、三菱派遣切り裁判闘争など、解雇撤回をめざすたたかいを積極的に支援していきます。社保庁の不当解雇について、愛知の4人について2人については処分が撤回されたものの、2人について解雇承認となり、社保庁支援共闘会議で今後の方向を確認することにしています。また三菱派遣切り裁判では最高裁での係争で、「勝たせる会」などの提起にこたえ、宣伝行動などに参加をよびかけます。
② 全労連は10月6日(日)をディーセントワークとして位置づけています。愛労連は労働法制連絡会のとりくみに合流し、10月7日~13日の「ディ-セントワーク宣伝強化週間」に必要な宣伝行動を配置します。
③ 職場での権利を守るたたかいとして、長時間労働・不払い残業根絶などをめざすとりくみや職場の安全衛生活動の強化などをすすめます。
④ 過労死防止基本法制定の署名を推進します。
⑤ 「ブラック企業告発110番」にとりくみます。
(2)「成長戦略」による労働法制改悪に反対するとりくみ
① 産業競争力会議、規制改革会議の報告などで明らかになった安倍内閣の「成長戦略」の主要な柱に「雇用制度改革」が位置づけられています。雇用制度破壊に対するたたかいを愛労連・労働法制連絡会としてとりくみを強化します。当面、9月11(水)12:00~および10月10日(木)12:00~、場所はいずれも栄三越前で実施します。
② 全労連・労働法制中央連絡会が作成したパンフレットやリーフなどを活用して職場・地域で学習会をすすめます。
③ また新たな署名についても9月にスタートし、14年3月末をメドにとりくみます。
④ 労働法制愛知連絡会の総会・学習会を下記に内容で実施します。
日時 10月24日((木)18:30~
場所 労働会館東館ホール
講演 萬井隆令(よろいたかよし)・龍谷大学教授
4.社会保障解体とのたたかい
「社会保障制度改革国民会議」の報告は、社会保障制度解体を露骨にすすめる内容となっています。社会保障解体に反対し、憲法にもとづく社会保障制度の確立をめざします。
① 愛労連社会保障闘争本部を開催し、社会保障改悪に対する職場からのたたかいを強化します。また全労連・中央社保協が提起する「社会保障関連署名」(医療・介護、生活保護)などのとりくみを具体化します。
② 生活保護引き下げに反対する不服申請行動を支援していきます。
日時 9月17日(水)12:30集合 三の丸で宣伝 その後提出
場所 県庁西庁舎
③ 社会保障の充実を求める「2013年愛知自治体キャラバン」の成功のために全力をあげます。
日時 10月22日(火)~25日(金)
④ キャラバン成功のための団長・事務局長会議(事前学習会)が開催されます。
日時 10月16日(水)18:30~
場所 労働会館本館会議室
⑤ 各地域で開催されるキャラバン事前学習会に参加します。
⑥ 年金者組合は中央で年金引き下げストップアクション(10月1日)を計画していますが、愛知では「年金者一揆」を以下の日程・場所で計画しています。単産や地域労連からも積極的に参加をよびかけます。
日時 10月18日(金)予定 変更の可能性あり。
場所 県内4か所。決まり次第連絡します。
⑦ 「福祉予算削るな!愛知県民集会」が実行委員会によって計画されています。
日時 10月27日(日)10:00~
場所 若宮広場
規模 1000人
⑧ 反貧困キャラバンが今年も10月17~19日にかけて実施されます。とくに、19日は生活保護問題で学習会を開催することにしています。
日時 10月19日(土)13:30~
場所 港湾会館会議室
講演 朝日健二氏(朝日訴訟原告)
⑨ 社保協が主催する中央行動や宣伝行動などに積極的に参加をよびかけます。
5.消費税増税反対のたたかい
① 14年4月、15年10月の10%に消費税引き上げが計画されています。消費税引き上げは経済と国民生活を混乱に落とし入れます。全労連は9月をとりくみ集中期間とするとしていますが、愛労連は、消費税をやめさせる会が9月15日(日)におこなう自動車パレードに参加します。時間・場所等について、現在消費税やめさせる会事務局で検討しており、
② 「9.27消費税増税ストップ!!国民集会(仮称)」に積極的に参加します。
日時 9月27日(金)13:00~14:00 政府・閣僚要請、個人請願 その後銀座パレード
場所 東京・日比谷野外音楽堂
規模 5000人 平日ですが、愛労連としても代表を派遣します。
③ 署名行動にとりくみます。
④ 10月にかけて、地元選出の国会議員要請を実施します。
6.脱原発・再稼働反対のとりくみ
① 安倍内閣は、原発再稼働と海外輸出に前のめりになっています。福島の事故は他の原発の再稼働や輸出を許さない状況が続いています。愛労連は原発ゼロ・自然エネルギーへの転換をめざして組織内はもちろん、市民団体などとの共同をさらにすすめていきます。
② 9月15日、稼働している大飯原発が停まります。この日、福井市内で大規模な脱原発集会が計画されました。この集会に愛知からも積極的な参加をよびかけます。
日時 9月15日(日)13:00~
場所 福井市内中央公園(県庁横)
参加 愛労連は20人。マイクロバスで参加(詳細は別紙)
③ 10月13日(日)には東京日比谷公園で大規模な「脱原発中央集会」が予定されています。
④ 11月2日(日)には、福島で脱原発大集会が計画されています。愛知からも参加をよびかけます。
⑤ 愛知では以下の内容で愛労連・市民団体共催による集会を開催します。
名称 原発ゼロを永遠に NGOYA ACTION
日時 11月10日(日)13:00~集会 14:00~パレード
場所 若宮大通公園
来賓 ミサオレッドウルフ(首都圏反原発連合)
※この集会に先立ち、プレ企画として9月15日(日)18:00~・栄噴水前でキャンドルアクションを実施します。
8.憲法改悪反対、平和を守るたたかい
① 全労連が提起する「全国憲法キャラバン」を成功させます。愛知には11月27日(水)~28日(木)の2日間入り、宣伝行動や行政等への要請行動をおこないます。
② 新しい憲法署名の推進と宣伝行動を強化します。
③ 平和集会、学習会等を成功させます。
・愛労連憲法講座Ⅳ 9月19日(木)19:00~ 労働会館東館ホール
テーマ:「権利としての労働」講師:田巻紘子弁護士
・小牧平和県民集会 9月29日(日)13:15~ 小牧市之久田中央公園
・沖縄基地反対闘争交流集会 10月19日(土)~21日(月) 沖縄
・11.3愛知県民のつどい 11月3日 名古屋市公会堂
・日本平和大会 11月15日(金)~17日(日) 岩国
・9条の会全国交流集会 11月16日(土)
・全労連核兵器廃絶署名推進単産・地方代表者会議 11月28日(木)
・集団的自衛権問題学習会 11月30日(土)13:30~ 民主会館
④ 憲法と平和を守る愛知の会の活動を再開し、宣伝・学習をおこないます。
⑤ 「核兵器禁止条約の制定を求める署名」を、2015年のNPT再検討会議の成功にむけてとりくみをすすめます。愛知原水協では「ピースチャレンジャー」をつのり、14年2月の総会までに20万筆を達成しようとよびかけており、これに応えるために組合員にも積極的な「チャレンジャー」を募集し、少なくとも組織人員の5万筆を早期に達成します。
9.各行事・学習会のとりくみを成功させる
(1) 第58回はたらく女性の中央集会の成功を(詳細は資料参照)
① 愛知で開催される中央集会として愛労連が中心にとりくみ、成功のために全力をあげます。
日時 11月16日(土) シンポジウム・分科会(12:00~16:00)
11月17日(日) 全体会(10:00~15:00) 文化行事、講演(山田トカチさん)
場所 ウィンク愛知
規模 1300人(愛知でのべ700人) 各単産・地域には参加要請済み
② 集会成功のために、名刺広告や協賛金への協力を求めます。
③ 集会のチラシを単産・地域労連に配布します。
(2)各種行事の成功を
① サマーセミナーの成功へ全力をあげます。
日時 9月14日(土)~16日(月・振)
場所 岐阜市内
② 第18回機関紙宣伝学校の成功を成功させます。
日時 10月25日(金)~26日(土)
場所 労働会館
講演 明珍美紀・毎日新聞記者(元新聞労連委員長)
③ 住民が主人公の地方自治をめざす交流集会
日時 11月2日(土)13:30~
場所 労働会館東館ホール
④ 第30回トヨタシンポジウムを下記の日程・内容でおこないます。
日時 11月24日(日)13:30~
場所 刈谷市内
講演 林克明氏(ジャーナリスト)を予定
⑤ 秋の争議総行動 12月4日(水) 東京
9.14国民春闘にむけたとりくみ
(1)会議、討論集会、臨時大会の日程など
① 春闘共闘役員会を9月16日(月・振)10:00~17:00に、労働会館で開催します。午前中は安倍内閣の「成長戦略と雇用制度改革」(仮称)の問題で労問研・大木一訓先生に学習会講師をお願いし、午後議論をおこない、来春闘にむけて、とりくみなどについて大まかな流れを明らかにしていきます。
② 愛知春闘共闘の総会を開催します。
日時 11月27日(水)18:30~・幹事会終了後
③ 14国民春闘討論集会を以下の日程で開催します。
日時 12月1日(日)10:00~17:00
場所 労働会館
④ 愛労連14国民春闘臨時大会
日時 14年1月26日(日)
場所 未定
⑤ トヨタ総行動までの全体像を視野に入れた行動として、
・1月の新春大宣伝行動を名古屋・刈谷以外にもひろげます。
・2月14日の地域総行動を「賃金あげろ!消費税あげるな」を基本に大きな節目とします。
(2)第35回トヨタ総行動について
従来、トヨタ総行動は2月11日に開催し、トヨタ労使の賃金抑制・自粛に反対し、相場形成前に要求をかかげてアピールする行動としてとりくんできました。しかし、トヨタはリーマンショック以後、急速に営業利益を回復させてきました。それを可能にしたのは、相次ぐコスト削減でした。円高がすすむたびに、下請にはコスト削減を強要してきたにもかかわらず、円安に転換してもその利益を還元しようとしていません。さらに海外生産比率を高めることで、下請の整理淘汰すすみ、地域経済はますます疲弊することは明らかです。また、消費税増税直前であり、増税ノーの声も結集していきます。このような状況のもとで、トヨタ総行動のあり方は現地地方労連を含む実行委員会で確定します。
[1]①「アジア№1航空宇宙産業クラスター形成特区」という「国際戦略総合特区」を設け、そこの法人税を引き下げる。②ハローワーク業務を地方へ全面移管し、ハローワークが保管している情報や助成金の運用を民間への開放を進める。③有料道路の民間への開放を進める。④「外国人高度人材等」の積極的受け入れ。この中には外国人実習生の実習期間を延長し、就労・在留資格の要件緩和も含まれている。⑤「特区」を推進する地方公共団体や関連企業に、国有資産を優先的に譲渡する。=愛知労問研「所報」第171号、大木一訓論文より。