愛労連2013年度総括と2014年度運動方針

愛労連第48回定期大会(2013年7月28日/名古屋市国際会議場211・212展示室)
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2013 年度たたかいの到達点と総括、情勢の特徴とたたかいの展望、 2014 年度のたたかい


 

第一章 2013年度たたかいの到達点と総括

 

Ⅰ.はじめに この1年間のたたかいの大まかな特徴

 

1.どのような情勢のもとでのたたかいだったか

 

 ① 09年に政権の座についた民主党。鳩山首相は普天間基地「移転」問題で変節、菅首相は消費税増税をうちあげ、野田首相にいたっては総選挙マニフェストを完全に放棄し、税と社会保障一体改革を民自公3党で推進するなど、反国民的な政治を推進してきました。そのために国民に完全にそっぽをむかれ、昨年末の総選挙で大敗しました。

 ② 民主党政権の構造改革路線への〝回帰〟のもとで、私たちは脱原発・原発再稼働反対、消費税増税・社会保障解体に反対してたたかってきました。とくに野田前首相の大飯原発再稼働に反対する「官邸前行動」はまたたく間に全国にひろがり、愛知県内でも関電東海支社前で毎週のように抗議行動がおこなわれています。また、野田前首相がTPP参加への意思表示をしたことに対し、国民的な批判の声があがりました。

 ③ 5年半ぶりに政権についた安倍首相は、9条をはじめとする憲法改悪を前面にだすとともに、解釈改憲による集団的自衛権の行使にむけた策動を繰り返すなか「村山談話」「河野談話」の見直し、靖国神社参拝を公然と打ち上げました。またアベノミクス・「3本の矢」という〝改革〟は、円安・株価上昇が景気回復の〝期待感〟を抱かせました。しかしその手法は、実体経済をともなわないきわめて危険な政策であることが指摘されています。

 ④ デフレからの脱却には賃上げが必要という労働者・国民の世論におされて、安倍首相は財界に賃上げの要請はおこなったものの、財界はベースアップをおこなわず、一時金の改善で〝決着〟をはかりました。労働者の賃金が低下し続けるもとで、物価2%上昇、生活保護引き下げをはじめとする社会保障制度の解体、消費税の引き上げという政治は、国民生活を破壊してしまいます。14年度のたたかいは安倍政権のもとで、労働法制、憲法、社会保障などあらゆる分野における攻撃との対決となります。

 

2.組織拡大と強化の課題はどこまで到達したか 組織拡大強化3カ年計画1年目の到達点

 

 ① 要求実現のためには、組織が大きくなること。この立場から愛労連は組織の増勢にむけた転換をはかることを〝最重要課題〟に、すべての単産・地域労連で「3カ年計画」を策定するようよびかけました。現在計画を策定しているのは自治労連、医労連、福保労をはじめいくつかの単産で計画の策定にむけて準備をすすめています。単産・地域労連が数年後を見通して、組織の拡大強化をどうすすめるのか、これは引き続き重要な課題であります。

 ② 民間部会が実施した中立組合訪問は、多くの組合で愛労連への期待がよせられました。これをどう組織化に結びつけるかがカギです。日常的な組合運営で悩みがあることがわかり、学習会・セミナーへのよびかけが必要です。この点では名中センターの公開労働講座や東三河労連が連続労働講座を開催、また一宮地区労連でも8月3日(土)に公開講座を準備するなど、愛労連・地域労連加入または共同の拡大にむけてふみだしています。

 ③ 退職者と新規加入はここ1~2年拮抗しています。増勢に転ずるチャンスです。すべての単産が意識的な組織拡大の計画をたてて、増勢にむけて力を発揮しなければなりません。春・秋の組織拡大月間のとりくみで、すべての単産が奮闘しました。新規加入者では100%加入をかちとった組合もあります。非正規労働者の組織化では全体としては遅れているものの、国公職場では加入をよびかけたところ「声をかけられるのを待っていた」など、これまでにない意識的なとりくみもひろがっています。13春の月間では目標3000人に対して、目標を上回る3298人となりました。単産の奮闘によって増勢にむけた足場を築きました。

 ④ ことしは全労連が提起している介護・医療分野における労働者の組織化にむけた総がかり作戦の具体化として、地域で介護セミナー(仮称)を計画していくことを確認しました。県内には介護関連施設は2000事業所あり、すべての事業所への総あたりを具体化、また厚生事業団における介護施設の組織化なども具体化しつつあります。

 ⑤ 職場活動、職場での日常的な活動の〝弱体化〟が指摘されています。この間、どの職場でも仕事のすすめ方が大きく変化しています。今日的な状況のもとで日常活動をどうすすめるかが問われています。また新規組合に対する支援・援助なども弱まっており、あらためて職場での活動(安全衛生活動を含め)をどのようにすすめるかについて学習していく必要があります。

 

3.年末一時金闘争、2013国民春闘、賃金引き上げ・労働条件改善のたたかい

 

 ① 総選挙という状況のもとで、年末一時金闘争がたたかわれました。国家公務員の賃金引き下げにつづき、民主党政権は退職手当の引き下げも強行しました。民主党を支持する連合が削減反対のたたかいを放棄するもとでのきびしいたたかいでした。退職手当削減は、国につづき愛知県でも2月末から削減という方針を強行したことに、教員や警察官などが中途退職を余儀なくされました。こうしたなか、愛教労のたたかいは、退職・再任用で卒業式に参加できるというしくみを認めさせ、世論を変える大きなとりくみになりました。

 ② 民間組合の年末一時金闘争は、すべての組合が要求書を提出し、交渉することを強調してきました。これまでは年間で一時金協約をしてきた単組も個別に切り替えられるなかで夏・年末に交渉をするようになっています。しかし、民間におけるきびしい状況を反映して要求とはかけ離れた水準にとどまりました。折からの円安で燃油高騰など中小企業の経営は予想以上に悪化し、要求実現が困難になっています。

 ③ デフレ経済が深刻化し、賃金が下がりつづけるなかで賃金闘争をどうたたかうか。愛労連は13国民春闘において、職場では要求討議を基礎に、すべての職場で要求提出にこだわるとともに、愛労連として、「賃上げでデフレ脱却」というスローガンをかかげ、新春大宣伝、第34回トヨタ総行動、2.20地域総行動で訴えてきました。この立場にたって、各組合でも賃金引き上げを求めて交渉してきました。しかし、要求提出に関しては提出できない組合が〝固定化〟している単産もあります。きびしい状況をそのままにせず、切り開いていくために何をすべきかをあらためて議論しなければなりません。

 ④ 第84回メーデーでもこのスローガンにこだわった結果、マスコミもこれを正面から報道するようになりました。トヨタの下請単価切り下げ撤回が末端まで行き届かず、また中小企業円滑化法の打ち切りで倒産がひろがるなかで、中小企業と雇用を守るとりくみをすすめてきました。また消費税増税を前に、中小零細企業は転嫁できない実態が国会(経済産業委員会)でも問題とされました。

 ⑤ 春の自治体キャラバンで最低賃金の引き上げ、公契約条例の制定などを求めてとりくんできました。こうした運動を反映して、自治体当局が正面から公契約問題にむきあいはじめ、とくに「新宿方式」について、研究・検討をおこなう自治体がふえています。県では「検討会」を立ち上げ、「中間報告」をだすまでにいたりました。愛労連の運動の到達として評価できるとりくみです。豊橋市では公契約懇談会を設置し、11月をメドに一定のまとめをだすことにしています。またキャラバンで求めた意見書の採択で、扶桑町議会が「最低賃金引き上げ」「公契約法制定」について原案のまま採択し、政府に対して意見書をあげました。これらはキャラバン運動の特筆すべき大きな成果です。また知立・尾張旭市議会から「意見陳述」が求められました。知立議会では陳述をおこないました。

 

4.トヨタは内部留保を還元せよというスローガンのもとで

 

 ① トヨタ総行動は今年34回目を迎えました。トヨタは3月期決算で1兆3000億円(連結)の利益をあげ、今期だけで7721億円も内部留保を増やし、14兆円をこえるぼろ儲けをしています。そのトヨタは賃上げを拒否し、下請単価切り下げを連続して強行してきました。

 ② 内部留保を賃上げ、下請単価改善で還元せよという私たちの運動は、マスコミもとりあげるようになり、世論の形成に大きく寄与してきました。また西三河地域の中小下請企業に対する愛労連のアンケート活動は、下請業者の切実な声を集約し、トヨタと関連企業に、その実態を突きつけたこと、また集約をチラシにして協力に対するお礼のビラ配布は、中小企業やそこに働く労働者を励ましています。こうした活動は全国的にも紹介され、少なからぬほかの組織に影響をあたえています。

③ トヨタはこれまで国内生産「300万台を死守」(豊田章男社長)とのべてきましたが、すでに一次下請クラスでは270万台体制に変更しているところもでています。ますます海外生産へのシフトが強まるなか、中小・下請企業の経営を守る運動を具体化していく必要があります。トヨタ総行動の実施時期も2月11日と地域総行動の日程が近すぎることもあり、十分な活動ができないなどの声もあります。より効果的な運動を考えていく必要があります。

 ④ 大企業の横暴とのたたかいとあわせて、中小企業家同友会との懇談を定例化させてきたことは、愛労連運動のあらたな前進です。中小企業調査における協力・共同のとりくみ、民間部会による懇談によって、中小企業経営者とさまざまな問題で議論をすすめていくことはますます重要になっています。こうした運動のひろがりが、愛知県につづき名古屋市でも中小企業振興条例の制定に結びついたといえます。

 

5.国民的課題(増税反対、社会保障改悪反対、TPPなど)では

 

 ① 消費税増税反対のたたかいは、愛労連としてやめさせる会に結集してとりくんできました。定期的な宣伝活動を展開してきましたが、増税法案は成立しました。しかしたたかい如何によって、中止させることは可能であり、引き続くたたかいが求められています。

 ② 社会保障改悪反対に対するたたかいでは、医労連や福保労などがそれぞれの課題を前面にかかげて県民集会をはじめ、厚労省交渉、対県交渉などをすすめてきました。とくに保育では待機児をなくす運動や保育料値上げをストップさせるなど運動が盛り上がりました。福保労がとりくんできた「福祉は権利」の署名は6月末までに25371筆に達し、全国の運動をリードしてきました。また市長選挙をとおして、「敬老パス」を守る運動は大きくひろがりました。敬老パスの経済効果が500億円に達することが明らかになり、河村市長も「年齢引き上げ」を断念せざるを得ない状況に追い込みました。

 ③ TPP参加問題では、自民党が総選挙時にかかげた公約放棄を批判し、愛労連は愛知食農健に結集して月1回の宣伝行動に参加してきました。また、独自に宣伝テープを作成し、全国に発信してきました。7月の正式な参加交渉開始を前に食農健は、県内宣伝行動キャラバンをおこないましたが、愛労連としてもこの行動を支援し、宣伝行動にも参加してきました。TPP参加が日本社会に何をもたらすか、働く環境はどう変わるのかなど、さらに明らかにしなければならない課題もあります。

 

6.憲法改悪の策動に抗して――96条・9条改悪の策動を許さない

 

 ① 第2次安倍政権は、憲法改悪に突き進んでいます。9条改悪を本丸としながら、まず96条改悪を先行させようとたくらんでいます。これには改憲派を自称する学者も含めて反対の声がひろがり、「96条の会」も発足しました。憲法改悪のねらいは第9条を破棄し、日米同盟を軸にアメリカといっしょに戦争する国への転換です。また憲法の性格を根底から変えるものであることをさらにひろげていかなければなりません。

 ② 安倍政権は4月28日を「主権回復の日」として強行する一方、靖国参拝問題でアジア諸国からの抗議の声に「脅かしには屈しない」など筋ちがいの発言を繰り返し、「村山談話」「河野談話」を見直すとのべるなど、侵略戦争肯定の立場を変えようとしていません。欧米からも批判の声があがっています。維新の会共同代表・橋下大阪市長は「従軍慰安婦は必要だった」などとんでもない発言をおこない、いまだに撤回していません。

 ③ 尖閣諸島をめぐる中国との確執、北朝鮮の拉致問題や核・ミサイル問題を反映してか、若い世代のなかには、改憲を支持する声があります。また憲法によって縛られているのは国民だと考えている人が相当数います。これを打ち破る宣伝の強化が必要です。愛労連としての憲法講座を成功させるとともに、職場の仕事とくらしから憲法問題を考えていくとりくみ、さらに地域にうってでる運動が必要になっています。

 

 

Ⅱ.たたかいのおもな課題と総括

 

【1】賃金・労働条件の改善と働くルールを守るたたかい

 

1.12年公務員賃金闘争・地域総行動など

 

(1)公務員賃金闘争のとりくみ

 

 ① 12年8月の人事院勧告は、引き上げ勧告をおこないませんでした。国家公務員の賃金引き下げが2年目に入り、較差は公務が下がっていることを認めながら引き下げ前の賃金水準と比較するなど、不公正な手法で公務員賃金を抑制しました。退職手当の引き下げも公務員労働者の生活を直撃しています。自治体ではマイナス勧告や国家公務員並みの賃下げの強要に反対して多くの単組が積極的に交渉を繰り返すなかで攻撃をはね返してきました。国家公務員の賃金引き下げの口実は「復興予算の確保」でした。しかしその財源は「復興予算」以外にも使われていたのです。被災地からかけ離れた県に財源が〝ご当地ゆるキャラ〟キャンペーンなどにも使われていたことに怒りの声がひろがっています。国公労連は、賃下げ撤回を求めて裁判闘争をすすめています。

 ② 11月2日、秋季年末闘争での要求前進をめざし、全県労働者決起集会を開催、400人が参加しました。公務員の賃下げ反対、民間の年末一時金闘争勝利などの要求をかかげ、栄から矢場町までデモ行進をおこないました。

③ 地方公務員の給与について、国家公務員並みの引き下げを実施するために総務大臣が市町村長宛に手紙まで送りつけ、地方交付税減額をちらつかせ、引き下げを強要しています。今回の口実は「消費税増税を前に、まず公務員から身を削る」というものでした。自治労連は、この攻撃に産別の力を結集して果敢にたたかっています。6月議会段階で、県内では9割近い自治体で実施させないことを約束させるなどはね返しています。しかし7月に地方交付税が交付され、財源の状況によっては9月議会で削減をする可能性もあるなど、予断を許さない状況が続いています。

 

(2)民間年末一時金闘争

 

 ① きびしい中小企業の経営を反映して、一時金闘争で大きく前進した組合はほとんどありません。いくつかの組合で、昨年水準を確保したところもありますが、全体としては要求にほど遠い回答にとどまりました。

 ② 年末一時金闘争での産別統一闘争はほとんど態勢がとれず、各組合対応になっています。経営のきびしさはありますが、やはり春闘同様、職場での要求討議、要求提出・交渉を配置してとりくむ必要があります。

 

(3)11.15秋の地域総行動のとりくみ

 

 ① 秋の地域総行動は11月15日に、全県いっせい早朝宣伝行動としてとりくみました。すべての地域労連で域内の駅頭を中心に音による宣伝やポスターなども活用した宣伝をおこないました。

 ② 秋の総行動では秋期年末闘争での前進をめざし、野田政権のマニフェスト放棄、完全な構造改革〝回帰〟政治のもとで、消費税増税反対、社会保障改悪反対などを課題としてかかげ、県内各地で宣伝行動を実施してきました。

 ③ しかし、全体として昼の行動を配置できる地域労連が少なくなり、可能なかぎり組合員が参加できる総行動のあり方について検討が必要になっています。

 

2.2013国民春闘のとりくみ

 

(1)2013国民春闘の到達と課題

 

 ① 全労連・愛労連は春闘共闘とともに、「賃上げで経済回復・デフレ脱却」をかかげて、早い段階からとりくみをすすめてきました。またトヨタをはじめとする大企業・グローバル企業に対して、「内部留保を労働者・下請企業に還元せよ」との運動を今春闘でも強く求めてきました。賃上げで経済回復、内部留保還元はメディアもとりあげるようになり、世論になりました。安倍首相もかたちだけでありましたが、財界に対して賃上げを求めざるを得なくなりました。全体としてベアなし・定昇のみ、一部企業による一時金増額という結果にとどまり、全体として大きな前進はありませんでした。

 ② そうしたなかでも春闘共闘に結集する単産・労働組合では奮闘し、昨年を上回る回答を引きだしたところも少なくありません。愛労連・春闘共闘の各組合では第1次回答に満足せず、交渉を重ねるなかで上積みをかちとったところもあります。いくつかの組合では奮闘があったものの、要求書の提出が困難な組合もあります。要求提出は最低限の活動です。引き続きこの点で単産が援助していく必要があります。

 

(2)賃金闘争 結果とその評価・総括について

 

 ① 各産別とも要求書の提出・回答上積みをめざして奮闘してきました。昨年を上回る回答をひきだした組合もありますが、全体としては定昇のみ、あるいは据え置きなどの回答にとどまっています。いくつかの組合では交渉を5月以降もすすめてきました。

 ② 要求提出率は昨年と同様、おおむね6~7割程度です。愛労連は春闘時に要求書を提出できなかった組合について、夏期一時金闘争での要求書とあわせて提出することとしました。6月13日にはさらに賃上げでデフレ脱却をうちだし、アベノミクス批判の宣伝行動にとりくみ、要求を堅持してたたかい続けることをよびかけました。

 ③ 産業別統一闘争としてのたたかいが困難になっています。要求討議についても、形骸化している場合があり、要求提出も形式化する傾向があります。要求が組合員一人ひとりのものになっているか、再度職場での討議をよびかけていく必要があります。

 

(3)各組合 春闘要求に対する回答状況(概要)

 

 ① JMIU・日本セレン分会では8405円・4.20%の賃上げ、川本支部が8000円・2.60%をはじめ、各単組・支部で奮闘しています。東海キャスター分会は、4800円の賃上げと時給13.5円の引き上げ、富士工器分会では4000円の一次回答に満足せず、引き続き交渉をおこない、500円上積みをかちとり、4500円で妥結しました。

② 建交労は、定昇の確保や手当の上積み、休暇の獲得などの成果をあげているところもあります。ブラザーロジテック分会は定昇+ベア6554円で妥結、昨年を上回りました。学童保育の各組合は、賃上げや一時金などで奮闘しています。星ヶ丘学童では1万円の賃上げ、一時金は3.5月→4月、退職金も4%→7%に改善させたほか、港では常勤者5000円の引き上げを実施、また時給50円アップ(東)など成果をあげています。JR東海関係では定昇を確保しています。

③ 全国一般では、日本アクリル分会が定昇に若干の上積みで7114円、夏期一時金74万円のほか、人員増要求に対し一定の前進回答がありました。名古屋情報学園支部が1万円の賃上げ、一時金は年間149万6500円で妥結しています。エレックヒシキ労組は6449円の賃上げをかちとっています。要求提出が困難な組合もあります。

④ 医労連はベア獲得を目標に各組合が奮闘してきました。南医療生協、堀尾安城病院労組がベア1000円を獲得し、南知多病院労組はベア獲得のためスト権を確立(賛成58:反対10:無効12)し、交渉をかさねてきました。第3次回答で500円のベアを獲得しました。各組合で手当の改善や非正規の処遇改善(半田市民病院労組:時間給臨時職員を任期付き職員とし固定給に変更)など、成果をあげています

⑤ 福保労はおもに、非正規・臨時職員の時給改善をかちとっています。時給20円引き上げは荒畑もちの木、みなと福祉会で短時間準職員10円、長時間準職員は毎年50円の引き上げなどのほか、インフルエンザ予防接種代3000円の補助を実現する(社会館)など実利を獲得しています。インフルエンザ予防接種費用の負担では建交労学童保育支部、名大生協労組などでも補助をかちとっています。

 ⑥ 検数労連の回答状況は、56歳未満者5100円、56歳以上4000円、いずれも昨年を上回っています。全港湾の各組合ではおもに定昇実施をさせています。

 

(4)3.14春闘勝利労働者決起集会

 

 ① 3月14日、13春闘のヤマ場に愛労連・愛知春闘共闘は「13国民春闘勝利全県労働者決起集会」を開催しました。約300人近い労働者が参加し、賃上げでデフレ解消、憲法改悪反対などの課題、要求をかかげて集会・デモ行進をおこないました。

 ② この決起集会は大企業のベアゼロという回答に対して抗議するとともに、一次回答に満足せず、さらに回答を上積みする意思統一の集会として開催したものです。公務員の賃下げに反対、民間労組の賃上げにむけてたがいにエールを送る集会となりました。

 

(5)6.13賃上げと、アベノミクス批判統一宣伝行動のとりくみ

 

 ① 愛労連は6月13日、賃上げ要求とアベノミクス批判を中心とする統一宣伝行動にとりくみました。36か所の駅頭でビラ17000枚を配布しました。「賃上げなしの物価高」は労働者の生活をいっそう深刻にするとともに、「成長戦略」が大企業・グローバル企業の利益を守るものであることを暴露する宣伝となりました。

 ② アベノミクスに対する〝期待感〟はすでに減退しつつあります。安倍内閣への支持率は依然として高いままですが、一方で不安がひろがりはじめています。今回の宣伝行動の特徴は、早い時間に配布を終えたことです。これをみるとアベノミクスに対する期待はずれがひろがっていることを示しているといえます。

 

(6)2013春闘の全国的なうごき

 

① 要求提出組合数・率は、47組合増・プラス3.7㌽となりました(前年同期2012年6月5日時点:2521組合・66.0%)。要求提出した組合のうち、回答を引き出したのは1568組合(61.2%)となりました。前回調査時点での検数労連、通信労組、郵政産業ユニオンに加えて、建設関連労連、全倉運が引き出し率100%となり、これに全印総連(98.3%)、生協労連(95.8%)、民放労連(94.5%)、出版労連(94.0%)、が9割台とつづいています。前年同期(1622組合・64.3%)と比べると54組合減・マイナス3.1㌽と回答引き出しは若干遅れています。引き出し率を単産別にみると比較可能な21単産のうち対前年同期比プラスが10単産、8マイナスが7単産、前年同期同率が3単産となっています。

② 回答の内容について、<定昇制度あり>の職場(741組合)からみていくと「ベア獲得」は、日本医労連50組合、出版労連15組合、民放労連12組合、全農協労連11組合など107組合(回答組合中14.4%)となりました。<定昇制度なし>の職場(回答あり324組合)では、「有額獲得」が235組合(回答組合中72.5%)と多数を占めており、前年同期(122組合・69.7%)を若干上回っています。

3.最低賃金・公契約条例制定をめざすとりくみ

 

(1)最低賃金引き上げをめぐるたたかい

 

 ① 12年度は、署名の強化をよびかけ、厚労省に団体245・個人7160筆、愛知労働局に団体230・個人7630筆(8月22日集計)を提出しました。最賃闘争ニュースを7号発行するなかで、活動を激励してきましたが8月6日、愛知地方最低賃金審議会は「中賃目安5円」に、わずか3円上乗せした758円を答申しました。

 ② 13年度に入り、非公開となっている専門部会の議事録をとりよせ、中央審議会へのとりくみを強める行動を提起しています。2月1日の最賃学習会では広島県労連の活動を学び、2月の1か月間に最賃生活体験にとりくんだ人は80人をこえました。例年を上回る半数以上の46人がデータを提出。「人と人がつながるにはお金が必要」と最賃引き上げの重要性を体験者の多くが語っています。

③ こうしたとりくみをまとめ、5月24日には労働局との交渉で最賃の大幅引き上げ・全国一律最賃制の確立はもちろんのこと、労働者委員が認めずに実現できていない「意見陳述」の実施や専門部会の公開を求めました。当局の「(委員は)提出された資料を興味深く見ている」との回答に対し「生の声が一番の資料だ」と訴えました。6月21日に予定していた758分のハンガーストライキは雨天のため、7月3日に延期し、242分(1000-758分)の座り込みをおこない、署名・宣伝などのほか、各政党への要請もおこないました。この行動を中日新聞やCBCが取材・報道しました。7月2日に中央最低賃金審議会が開催され、これを受けて愛知地方最賃審議会が開かれました。今年は厚労省が「最賃引き上げ」を審議会に要請するなど、情勢は〝追い風〟です。今後のとりくみが重要になっています。

④ 2年に1度の最賃審議会委員には5組織(医労連、生協労連、建交労、全国一般、パ臨連)から立候補をたてましたが、またも連合独占の偏向任命となり、不服申し立てをしました。署名のとりくみと同時に審議委員等への要請などで声を届けることがますます重要です。

 ⑤ 13年度最低賃金の引き上げをめざす運動は、13春闘の早い段階から署名を提起してとりくんできました。単産・地域労連が過去最高の峰を築こうと奮闘しています。なかでも地域労組・きずなは7月8日現在で2944筆を集約し、とりくみをリードしています。全組合員数を目標にすすめていますが、提出段階で1万筆をこえるよう、引き続きのとりくみが求められています。

 

(2)公契約条例制定にむけたとりくみ

 

 ① 愛知県では公契約条例制定にむけた研究チームを立ちあげて、「公契約のあり方についての論点整理」を12年11月にだしました。こうしたなか愛労連は、12年11月と13年3月の2回、県の産業労働部と意見交換をおこなってきました。今年に入り、知事は「公契約のあり方検討会議」(労働団体、福祉団体、経済界や建設業界など参加)を設置し、「条例化の問題も含め、多角的に議論し、年度内に方向性を固めたい」と答弁。6月13日に第1回目の会議がおこなわれています。さらに、独自に県が発注する工事や委託役務等にもっぱら従事する労働者を対象に賃金実態調査をおこなう予定であり、引き続き労働団体と意見交換はすすめていくとしています。

 ② 県の積極的な姿勢をうけ、5月14~30日におこなった春の自治体キャラバンでは、県下の自治体に、「公契約条例」の制定を求めました。「豊橋市の公契約のあり方に関する懇談会」は委員7人(連合と労福協が委員として参加)を選任し、すでに2回開催、あと3回おこない11月下旬には意見書としてまとめる予定です。また知立市では新宿方式を参考に「労働環境チェックシート」で総合評価制度対象事業に活用、昨年度は5件が対象になりました。このほか、犬山市では「公共工事の適正な施工にかかわる留意事項」として業者に手渡していることや一宮市では「下請は市内業者を活用するよう」依頼しています。

 

4.大企業の横暴とたたかう-トヨタ総行動などのとりくみ

 

(1)第29回トヨタシンポジウムを開催

 

① 11月25日に第29回トヨタシンポジウムを開催し、トヨタが利益と下請・地域の中小企業の実態などについて学習しました。シンポでは梅原浩二郎氏が講演。トヨタのおよぼす東海地域における影響について分析しました。

② このシンポで、愛労連は、どうすればトヨタやグループ企業の内部留保を活用できるか、これまで下請企業として経営してきた中小企業が自動車依存から脱却して生きる道はどこにあるのかなどを提起しました。今後、深めていくべき重要なポイントです。トヨタがますますグロ-バル化するなかで,西三河・愛知県の経済がどうなるのかについて学習を深めました。トヨタが国内生産300万台を切るという状況のもとで、地域経済を衰退させず、どうすれば維持・活性化できるのかを研究課題にしたとりくみも求められています。

 

(2)第34回トヨタ総行動

 

① 2月11日、第34回となるトヨタ総行動にとりくみました。総行動に先だち、トヨタ本社、関連企業に対して要請をおこない、内部留保の還元、下請単価改善、賃上げなどを求めて要請をおこないました。総行動には約1000人が参加。早朝宣伝(本社・刈谷・豊田市駅)、名古屋駅前での宣伝を実施し、午後1時から山の手公園で決起集会をおこないました。東京大気汚染裁判原告団も集会に参加し、被害者救済制度の創設にむけて独自に業界として財源を拠出するよう求めました。

 ② 総行動実行委員会ではさまざまな意見がだされています。たとえば、参加規模では近年1000人前後しか集まらないのはどういう問題があるのか、トヨタ全体を包囲する運動として、2月11日こだわる必要があるのかなどです。今後は、たとえば地域住民・中小企業アンケートなどを大規模に展開し、その結果をトヨタ・関連企業や行政に要請していくことなど、とりくみ・実施時期について早急に検討します。8月22日(木)に開催する第35回トヨタ総行動実行委員会で実施日時を確定し、9月7日(土)の第1回評議員会で大まかな内容を提起します。

③ 愛労連の中小企業アンケートの活動は、国会(衆議院・経済産業委員会)における消費税転嫁法案の審議のなかで紹介され、日本共産党塩川哲也議員が中小下請企業は消費税増税分もコストとして単価切り下げが強要される実態を告発しました。

 

(3)2.20地域総行動のとりくみ

 

① 春闘における要求の前進のための重要な活動として2.20地域総行動を重視してきました。この行動ではすべての地域で「賃上げでデフレ解消」「消費税増税反対」などの諸課題をうちだし、賃上げ世論の盛りあげに貢献してきました。2.20地域総行動は、地域に対して愛労連の主張を知らせ、未組織も含めて賃上げの重要性を強調するとりくみとなりました。

 ② 名古屋市内では昨年秋にとりくまれた町内会役員などへのアンケートの集約結果を知らせる訪問活動がとりくまれました。この行動は名古屋市内の地域労連も共同ですすめてきました。河村市政のもとで、市民生活がどうなっているのか、地元で市民のくらしを支える町内会役員から実態を聞き取るという大がかりな活動になりました。この間の中小企業アンケート活動とともに、自治労連名古屋ブロック・名古屋市職労のこうした活動が名古屋市長選挙をたたかうなかで、保育料の値上げをストップさせ、敬老パスについて「65歳からの支給」は堅持させました。しかし名古屋市は「購入時引き上げ、上限制限、定額負担」などについて撤回していません。引き続き、敬老パスを守る運動の強化が必要です。

 

5.権利・労働条件を守る、労働法制の規制緩和を許さないたたかい   

 

(1)労働時間短縮、労働法制の規制強化を求めるたたかい

 

 ① 4月16日、日本経団連は「労働者の活用と企業の成長を促す労働法制」と題する「提言」をだしました。その内容は安倍内閣の「成長戦略」のベースであり、1)労働時間制度改革、2)勤務地・職種限定の無期契約労働者の雇用、3)労働力移動をスムーズにおこなうための〝限定正社員〟制度の導入を打ちだしています。これを受けて政府の規制改革会議や産業競争力会議は6月5日、答申や素案を明らかにしましたが、雇用制度「改革」は「雇用維持型」から「労働移動型」への転換をはかるとして、首切り自由化、労働時間規制の緩和、派遣労働の無制限の拡大などが柱になっています。これは14年度の主要な課題となり、改悪を阻止する運動を大きく展開していく必要があります。

 ② 全労連作製のリーフレットを活用した職場・地域での学習会をすすめてきました。

 ③ 昨年12月、就職連絡会主催のシンポジウムをおこない、高校生や大学生などの就職問題の深刻さ、奨学金制度の問題を明らかにしてきました。

 ④ 国公法弾圧事件で最高裁は、公務員労働者の政治的自由を認める判決をだしました(一部制限も)。公務員労働者であっても労働基本権保障は当然であり、また市民としての基本的人権は保障されて当然です。公務員は〝政治活動は禁止されている〟という誤ったとらえ方がありますが、こうした問題をあらためていくとりくみが必要になっています。

 

(2)労働法制愛知連絡会のとりくみ、労働者派遣法改悪反対など

 

 ① 派遣法の〝改正〟が4月に実施され、あわせて労働契約法も改定されました。短期間の派遣も復活し、ますます労働力の流動化が促進される内容になっています。また労働契約法では5年の有期が導入され、5年目での解雇が拡大するおそれがあります。改定を悪用させないたたかいとあわせて労働法制全体の改悪に反対していく運動が求められています。生協労連では労働契約法改正にともない、5年経過した非正規労働者について、無期雇用への転換を実現させました。

 ② 労働法制愛知連絡会は、昨年11月に総会をおこない、貧困問題をテーマに弁護士の森弘典氏、樽井直樹氏が講演。労働法制と社会保障改悪が引き起こす貧困問題を浮き彫りにしました。労働法制連絡会は安倍「成長戦略」のもとですすめられる「労働法制規制緩和」に反対し、6月14日に栄での宣伝行動、6月27日に労働法制問題の学習会を開催しました。

 

(3)争議支援のとりくみ

 

 ① 三菱電機派遣切り裁判が6年目を迎え、今年1月の名古屋高裁では地裁判決より後退した内容で、現在最高裁でのたたかいになっています。裁判交流会や非正規労働者の交流会などに積極的に参加してきました。マツダの雇用責任を明確にした「マツダ非正規切り裁判」の判決は画期的内容であり、これらを生かした運動の強化が求められています。

 ② 三菱電機派遣切り裁判勝利をめざし、愛労連は「勝たせる会」がよびかける宣伝行動に参加してきました。大曽根の三菱電機名古屋工場前には毎回20人前後が参加して、労働者に訴えてきました。

③ 12月14日には、派遣切り争議支援全国統一行動がとりくまれ、愛知では三菱派遣切り裁判、資生堂裁判、日産期間工切り裁判の3争議の早期解決をめざし市民に訴える宣伝と会社への早期解決を迫る要請行動をおこないました。

 ④ 東海法労の組合員・喜久山さんが司法書士法人・杉山事務所を相手取り3月28日に名古屋地裁に提訴しました。09年にリーガルコーポレーションに雇用され、杉山事務所に出向として勤務。3か月弱の病気休暇取得のすえ、医師から復職可能という診断書がだされたにもかかわらず、杉山事務所は喜久山さんを復職させず、リーガルコーポレーション本社がある大阪への勤務を強要、現在大阪に出勤しながらたたかいつづけています。

 

6.公務・大企業のリストラ、社保庁職員・JAL不当解雇撤回のたたかい

 

(1)社保庁不当解雇撤回のたたかい

 

 ① 社会保険庁職員の不当解雇から3年半が経過しました。人事院の審理は2012年12月26日に東京で最終陳述がおこなわれ、1月には愛知を含むすべての事案が最終陳述書を提出しました。愛労連として、社保庁職員の不当解雇撤回支援共闘会議を軸にとりくみをすすめ、毎月1の日宣伝では不当性を訴えてきました。

 ② 人事院は4月5日、全厚生組合員39人のうち4人に対して判定書を交付し、大阪の大島琢己さんについて、厚生労働省の解雇回避努力の不十分さを認めて分限免職処分取消の判定をだしました。しかし、秋田の当事者3人については処分を承認するという不当な結果になりました。人事院は、「他府省に対する受け入れ要請や厚生労働省の新規採用抑制、暫定定員の活用により、受け入れを一部増加させる余地はあった」として、分限免職回避のための厚生労働省のとりくみが不十分であったことを認めました。しかし、救済する範囲については、分限免職回避の有力な方策である厚生労働省への転任の面接評価結果のみを基準とし「(厚労省に)選考された職員と同等以上の評価結果にありながら選考されるに至らなかった」ものと不当に限定しています。愛知の当事者4人についてまだ判定がでておらず、人事院に対して速やかに処分取消の判定をおこなうことを求め、5月24日に決起集会を開催しました。

 

(2)公務リストラに反対する宣伝行動の展開

 

 ① 公務職場のリストラ、NTTの不当配転や一方的賃下げ、社保庁不当解雇撤回などの課題で関係団体による毎月1日の宣伝行動を金山駅でとりくんできました。毎月20人近い参加者での訴えで成功させてきました。

 ② 公務・公共サービスの切り捨てが国民の生活・人権保障を否定し、自己責任を押しつけるものであること、また民営化によって、サービスの低下がすすみ、公務・公共サービスの民営化が企業の利益を生み出す規制緩和であることを強く訴えてきました。

 

(3)ソニー美濃加茂閉鎖反対、JALの不当解雇撤回闘争のたたかい

 

 ① 昨年10月、ソニーは「ソニーEMCS美濃加茂工場」の閉鎖を発表し、今年3月末で閉鎖しました。JMIUは、最高時105人に達する労働組合・ソニー班を結成し、本社への要請や団体交渉を積極的にすすめ、地域住民とともに県民のつどいや相談会などにとりくみました。

② 愛労連は対策会議の一員としてソニーの問題を美濃加茂地域だけの問題としてではなく、大企業の工場閉鎖問題、それが労働者や地域にどのような影響をあたえるかについて明らかにし、市内でのビラまきや県民のつどいなどに積極的に参加をよびかけてきました。また岐阜労働局や岐阜県・美濃加茂市、可児市などにも要請行動をひろげるなかで、ソニーの社会的責任を追及してきました。

③ ソニー閉鎖問題は、マスコミも大きくとりあげました。閉鎖は阻止できなかったものの、解雇された労働者に対する相談会など、JMIU愛知本などが岐阜県労連と連帯してとりくみをひろげてきたことは労働組合として役割を発揮し、地域や行政に影響をあたえました。

 ④ JAL乗務員・客室乗務員の大量解雇撤回闘争は2年目をむかえ、現在東京高裁でのたたかいになっています。「愛知の会」を結成し、宣伝・オルグ活動などを中心に活動をすすめています。引き続き裁判闘争への支援を強化していきます。

 

7.労働安全衛生活動・職業病のとりくみ   

 

①「愛知働くもののいのちと健康を守るセンター」の活動に参加するなかで、職場安全衛生活動の交流や東海セミナーなどのとりくみをすすめてきました。また鳥居公務災害(高裁勝利・最高裁上告)、刈谷市職員倉田過労死(高裁不当判決・最高裁棄却)、市バス運転手・山田パワハラ自死公務災害(地裁)をはじめ、労(公)災裁判・じん肺支援をすすめるとともに、過労死防止基本法制定を求める100万人署名(4月現在全国41万筆、愛知は3.2万筆)にとりくんできました。豊橋市議会で、「過労死防止基本法制定」を求める意見書採択にあたって、議会委員会で「意見陳述」をおこなうことができました。また豊川市では、堀さんの過労死問題で、過労死防止週間を設けるなど、大きな変化をつくりだしています。

② 安全衛生活動は労働者がいきいきと長く健康で働きつづけられるための活動です。労(公)災の支援活動も大事ですが、職場での安全衛生委員会の活用・安全教育の充実等のなかで労(公)災や過労死をなくすためのとりくみが今後の課題になっています。

③ 昨年に引き続き、あいち健康センターとの共催による労働安全衛生教室(5月28日/6月8日)を開催してきました。このとりくみは今後の運動をになう世代を対象に、職場労安活動の重要性を学ぶとともに運動の継承を目的に73人の参加がありました。また、教室のなかで「過労死家族の会」の訴えと職場での安全衛生活動の交流もおこなってきました。

④ 地域での活動では、一宮地区労連(4月20日)、東三河労連(4月24日)が労働安全衛生学習会を開催しました。

 

8.第84回メーデーに5000人

 

 ① 5月1日に第84回愛知県中央メーデーを白川公園で開催し、3500人が参加しました。安倍政権のアベノミクスのもとで「労働者の賃金と国民生活の改善がないまま円安による物価上昇と消費税増税は許さない」「すべての労働者の賃上げでデフレ脱却をめざすたたかい」を大きくアピールするメーデーとなりました。参加者数が減少傾向にあり、メーデーの意義と歴史を語ることを重視し、世代交代がすすむなかで学ぶことからはじめる原則的なとりくみが必要となっています。

② 地域メーデーは6会場(東三河・安城・一宮・尾北・尾中・尾東)で開催され1160人が参加しました。また、うたごえ協議会が中心になって開催するメーデー前夜祭、アースデイと共同開催されたLOVE&ビンボー春祭りを実行委員会として協賛しました。

 

 

【2】国民のいのちとくらしを守る

 

1.消費税増税に反対するたたかい

 

① 愛労連は消費税をやめさせる愛知連絡会の事務局団体の一員として、月例の事務局団体会議と宣伝に年度をとおして参加してきました。山家(やんべ)悠紀夫氏による講演会、消費税ロングラン宣伝など節目を押さえたとりくみにも積極的に参加してきました。

 ② 消費税は来年4月に8%、再来年10月に10%に引き上げが予定されています。賃金があがらず、社会保障が改悪されるもとで、消費税や物価だけがあがれば、国民のくらしは破たんすることになります。これを中止させるために、国民的な規模での運動が求められています。

 ③ 職場では消費税増税が大きな話題になったとはいえない状況にあります。消費税増税が賃下げ、2%の物価高と同時に実施されれば労働者のくらしは直撃されます。職場でも地域でも消費税税増税反対の声をさらにひろげていく必要があります。

 

2.社会保障と税の一体改革とのたたかい   

 

(1)社会保障全体のとりくみ

 

 ① 2012年8月に「社会保障と税の一体改革」関連法が当時の野田政権と民・自・公の三党談合によって強行可決され、同時に関連法案として「社会保障制度改革推進法」が成立しました。昨年末に発足した安倍政権は、国民が総選挙でしめした消費税増税反対や社会保障の切り捨てストップの審判を受け止めず、三党合意にもとづく増税と社会保障の切り捨て、構造改革路線の復活へ突きすすもうとしています。

 ② 愛労連はこの1年、社保協などとともに学習をはじめ署名や集会、中央行動などのとりくみをすすめてきました。福保労では「社会保障と税の一体改革」署名を自らの労働の根幹に関わる問題と学習と議論を深めてとりくみをすすめるなかで、組合員一人あたり20筆近い1万4152筆を集めました。しかし矢継ぎ早の攻撃で、全体としては職場・地域で学習を深めてとりくみをひろげるにはいたっていません。ベテラン役員や活動家が退職し、若手へのバトンタッチが急激にすすんでいることもあり、学習を重視したとりくみが必要になっています。

 ③ 愛知県が福祉医療制度への一部負担金導入など縮小をねらいましたが、私たちの運動と同時に県下32自治体から見直し反対の意見書決議もあり、今年度実施をはね返しました。いまとりくんでいる署名をはじめ、市町村・県議会・医師会・県当局への要請など、県が断念するまでとりくみを強める必要があります。

 ④ 名古屋市は市民税〝減税〟の一方で、保育園の保育料値上げや敬老パスの改悪をすすめようとしました。保育料値上げについては、名古屋市職労や保育ネットが署名などのとりくみを強めると同時に、名古屋市長選挙を前に争点に押し上げ、断念に追い込みました。

 ⑤ また安倍政権がねらう生活保護法改悪案は、6月26日会期末までに審議入りできず、廃案になりました。国民の強い反対の声が改悪を阻止しました。

⑥ しかし「生活保護水準」の引き下げは強行され、8月から段階的に引き下げがはじまります。引き下げを撤回し、関連する制度(就学援助や住民税非課税など)への影響をさせないとりくみが求められます。

 

(2)社会保障の充実をめざす2012年愛知自治体キャラバン

 

 ① 社会保障の充実をめざす愛知自治体キャラバン(愛労連・自治労連・社保協・新婦人の4団体主催)は2012年10月におこなわれ、前年を上回るのべ930人が参加し、これに応対する自治体当局や議会関係者は約720人にのぼりました。

 ② 自治体キャラバンは、子どもの医療費無料制度の拡大、高額療養費や出産育児一時金の受領委任払いの実施、国保一部負担金減免制度の拡充、介護保険料・利用料の減免制度の拡大、地域巡回バスなどの外出支援、配食サービスの拡大、ヒブ・小児用肺炎球菌・HPV(子宮頸がん)ワクチンへの助成拡大など、市町村の医療・福祉施策の改善に大きな役割を果たしています。

 

(3)第14回あいち社会保障学校を開催

 

2月3日に労働会館ホールで開催し、174人が参加しました。午前中は唐鎌直義・立命館大学教授が「日本の貧困と生活保護バッシング~権利としての社会保障を考える」と題して講演。午後は特別報告と討論。特別報告は医療・保育・くらしの相談活動、生活保護、名古屋市の国保問題について報告。生活保護の引き下げ問題は労働者のくらしに直接影響をあたえるものとして、阻止のためのとりくみ強化が強調されました。

 

(4)愛知社保協2013年度(第33期)総会を開催

 

 ① 愛知社保協2013年度(第33期)総会は保険医協会伏見会議室でおこなわれました。第1部の記念講演には日福大の山田壮志郎准教授を招き、生活保護をめぐる現状と課題について学習。山田准教授は「安倍政権発足後、生活扶助基準が8月から引き下げられることになり、生活扶助4.78%引き下げ、3年間で670億円もの削減計画となっている。国会で生活保護の水際作戦強化の改悪法案が廃案になったが、保護基準の引き下げは受給者の生活を直撃し、受給がいっそう難しくなり、最賃や就学援助、住民税など多大な市民に影響を与える」「生活保護受給者が過去最高、支給額は過去最高などのニュースがでるが『生活保護受給者が増えている』のではなく『生活保護を受給しなければならないほど生活に困窮した人が増えている』と捉えることが大切」「また『生活保護費を減らす』のではなく『貧困層を減らす』ことを重視すべき」と強調しました。

 ② 第2部では運動方針と予決算を承認。最後に参院選で安倍自公政権と真に対決できる勢力の躍進をかちとることを決議しました。

 

(5)安心年金つくろう愛知の会

 

 2012年10月26日に「社保庁不当解雇撤回闘争愛知支援共闘会議」第3回総会とともに「安心年金つくろう会」の第5回総会を開催しました。毎月の1の日宣伝にも参加してきました。年金制度の充実を求め、支援共闘とともに東海北陸厚生局などに対し要請を実施しました。

 

(6)第14回あいち高齢者大会

 

 10月18日、名古屋市公会堂4階ホールを会場に開催された第14回愛知県高齢者大会には540人が参加しました。記念講演では愛商連の太田義郎会長が「消費税増税は、大企業や富裕層に応分の負担を求めれば必要ない。総選挙などで大いに反対の声を盛り上げくい止めよう」と話しました。午後からは、多彩な10分科会が開催され、趣味や学習を通じて交流がおこなわれました。

 

(7)国保改善のとりくみ

 

 ① 高すぎる保険料、増える滞納者、短期保険証や資格証明書の発行、差し押さえなどの制裁措置の強化等など、各地で国保問題は深刻な事態を引きおこしています。社会保障制度改革国民会議の議論のなかで、都道府県単位化や保険料の大幅引き上げなどいっそう制度改悪がすすもうとしています。こうしたもとで、社保協では国保滞納問題対策会議を設置し、差し押さえ問題の現状を愛商連から報告を受けました。「これまでは滞納があっても支払い可能な範囲で分納をしていればよかったが、一括または2回の分納で納付できなければ差し押さえにされてしまい、商売が廃業に追い込まれてしまうこともある」「南区では残高95円の預金が差し押さえされてしまった」など、こうしたケースは国保だけでなく社会保険でも同様の事態がひろがっているとのことです。社保協としては、情報発信と同時に運動を強化していくために、今後も対策会議を開催し、6月8日に港湾会館で国保改善運動交流集会を開催しました。

 ② 名古屋市では「名古屋の国保と高齢者医療をよくする市民の会」に名地連が参加し、とりくみを強めています。名古屋市は国保料の所得割算定方式を4月から、年収222万で65歳夫婦2人世帯の場合、保険料が1.87倍にもなる「旧ただし書き方式」への変更を実施しようとしましたが、署名をはじめとするとりくみによって10月29日の国保運営協議会で、新算定方式として独自の所得控除を実現しました。しかし、依然として1.56倍の影響がのこっており、いっそうのとりくみが求められています。

 

3.震災復興、脱原発のとりくみ

 

① 昨夏の大飯原発再稼働を機に脱原発の金曜行動が全国にひろがりました。県内でも毎週の関電行動をはじめとする各地の行動、10月7日の「いらんがね原発in名古屋 秋の大行進」(3000人)がとりくまれ、愛労連からも積極的に参加をよびかけました。11月11日には全国センターから「全国いっせい行動」がよびかけられ、県下20か所で行動がおこなわれました。

② 3月3日におこなった愛知県民集会には、さまざまな市民団体・個人による「3.11明日につなげる大集会」が開催され、5000人が参加しました。愛労連は事務局団体として集会の成功に大きな役割を発揮しました。安倍政権が再稼働と外国への原発売り込みをもくろむなか、市民との共同をひろげていくことはますます重要です。いっぽう、被災地支援については十分とりくめず、被災地からの情報も減少しています。南海トラフの大地震が近づくなか、東日本大震災支援を継続し、そこから生きた教訓を学ぶことが求められます。

③ 当日、市民集会とは別に団体の集会を開催しました。これが〝別個の集会〟ととらえられ、あたかも労働組合・団体が別の集会を開催したかのようにとらえられる一幕もありましたが、たがいの理解を求める努力が必要です。

 

4.小さな政府・自治体、道州制に反対するたたかい

 

(1)住民が主人公の地方自治をめざす集会

 

 ① 8団体(愛労連、愛商連、新婦人、社保協、共産党、年金者組合、国公、自治労連)で構成する実行委員会は、年に数回会議をかさね「住民が主人公の地方自治をすすめる集会」をおこない、学習と交流を深めています。

 ② 11年10月31日には徳島大学名誉教授の中嶋信さんを招き、「暮らしと福祉を守る自治体を-地域主権改革のねらいと国・自治体の役割-」と題した講演を受け、TPPの問題点を中心に、国のあり方で地域経済が左右されること、対抗軸を学びました。

 

(2)地方分権、道州制にむけた動き

 

① 地方分権改革推進本部が3月に設置され、有識者会議の開催で中身の議論がはじまっています。これに対し、大村知事は「さらなる地方分権改革に向けた愛知県提言」を4月22日に発表。ハローワークの移管や「航空宇宙産業」等の産業振興に関する事務・権限の包括移譲などを求めており、道州制導入にむけても前向きな姿勢です。

② 全国町村会は08年以降「道州における中心部と周縁部の格差が広がり、道州と住民の距離が遠くなって、住民自治が埋没する懸念さえある」と道州制の導入に反対の意思を示しています。国のかたち、自治体の役割を明確にして、政府の急速な動きを注視していく必要があります。

 

(3)春の自治体キャラバンの到達

 

 ① 春の自治体キャラバンは5月14~17日、28~30日、6月6日(愛知県・名古屋市)におこなわれました。春のキャラバンの目的は、自治体における非正規労働者の待遇改善のほか、公契約条例の制定、平和のとりくみなどを中心にすすめてきました。この間の活動で、自治体に働く非正規労働者の時給引き上げなどで大きな成果をあげてきました。

 ② 公契約条例制定では、関東を中心に条例化がひろがるもとで、当初まったく理解が示されなかった課題ですが、条例化にむけた懇談会の立ち上げ(豊橋市)や新宿方式といわれるチェック方式を取り入れる自治体(知立市)がふえてきました。

 ③ 地方公務員の給与引き下げ問題も今年のテーマになりましたが、多くの自治体で、独自の判断をしているところもでています。県内では未組織自治体も含めて9割近い自治体が6月議会での実施を見送ったのは、自治労連・各単組の奮闘とともに、長年にわたる地方自治を守る運動の反映があるといえます。

 

5.TPP参加に反対するとりくみ

 

 ① TPP(環太平洋連携協定)が労働者や地域にどのような影響をもたらすのかを明らかにするために、愛労連として討議資料を作成して職場から反対の運動をおこそうとよびかけました。

② 自民党は先の総選挙で「TPP参加断固反対」を公約にかかげながら、安倍首相はあっさりこれを投げ捨て、参加表明しました。愛労連は食農健に結集して毎月の宣伝行動や県内キャラバンなどに積極的に参加してきました。とくに政府調達分野や労働分野では直接労働組合にかかわることからTPP参加に反対する立場を鮮明にしてきました。

③ 愛知食農健、農民連などが5月末にTPP参加反対の宣伝行動を実施しましたが、この行動に愛労連としてもかかわり、市民にTPP参加の危険な内容を伝えてきました。しかし、職場においてこの課題はひろがっているとはいえません。さらにTPPのおよぼす影響など、職場・地域で訴えていくことが必要です。

 ④ 12月、ドキュメント映画「モンサント」の上映運動をおこなってきました。愛知農民連、新婦人愛知県本部、愛知民医連と共同で実施し、トータルで150人以上が参加しました。遺伝子組み換え食品や強力な農薬を日本に売り込むモンサント社はTPP積極推進の立場です。安心・安全な食を確保するうえでもTPP参加反対の運動をひろげていく必要があります。

 

6.憲法と平和を守るたたかい

 

(1)九条の会、憲法と平和を守る愛知の会の活動

 

① 安部政権のもとで改憲の動きが急速に強まるなか、愛労連は「あいち九条の会」「憲法改悪反対愛知共同センター」に事務局として参加、積極的な役割とさまざまなとりくみをすすめてきました。

② 11月3日に大江健三郎さんを迎えておこなわれた「県民の集い」は参加者1900人、5月3日に元沖縄太田知事をむかえておこなわれた「憲法施行66周年記念市民の集い」は約3000人が参加して成功させました。これらの集会には近年にない若者の参加者も多くみられました。

 ③ 憲法改悪勢力の台頭を見過ごせないとして憲法と平和を守る愛知の会を、もっとも幅広い運動体として再スタートさせようと常任世話人会と世話人会を拡充させながら、議論をすすめています。

 

(2)愛労連憲法講座のとりくみ   

 

 ① 愛労連は、憲法改悪阻止のたたかいを職場から構築するために「2か月に1度」のペースで全4回の「憲法講座」を開催することを決め、過去2回、宇都宮健児・小森陽一氏など著名人を講師に招き、多くの参加をよびかけてきました。これまでの2回の講座には70人をこす参加者がありました。

 ② この講座は、働く現場からみた憲法という視点からとりくんできました。とくに公務職場における人権保障、民間職場における労働基本権の保障という憲法の原理が働き方とどうかかわっているかを把握するために開催したものです。組合員の参加は相対的に少ないことから、引き続き憲法問題を職場からどのように考えていくかについて提起していくことが重要です。

 

(3)沖縄連帯、ビキニデー、2013平和行進など平和のとりくみ

 

① 12年11月の日本平和大会への参加、今年4月の安保破棄実行委員会主催の沖縄返野古・高江支援ツアーへの代表派遣や小牧平和県民集会、オスプレイ配備反対集会、秘密保全法の上程反対のとりくみ、9の日宣伝行動などにとりくんできました。またいくつかの地域労連でも民主団体とともに署名・宣伝行動や集会・デモのとりくみをすすめています。

 ② 3.1ビキニデーをはじめ核兵器廃絶、核兵器のない世界をめざす活動に積極的に参加してきました。ビキニデーには組合員が多数参加、また6月の平和行進は、昨年を上まわる7805人(昨年7285人)が参加。沿道カンパも昨年より多く、37万3655円(昨年36万1691円)、署名は3419筆(昨年3080筆)となりました。

③ 12年原水爆禁止世界大会(広島)には愛労連関係からも多くの組合員が参加しました。2015年5月のNPT再検討会議にむけた第2回準備委員会がジュネーブで開催されました。若い活動家の参加にカンパ活動をすすめてきました。今回の準備委員会で南アフリカの代表などが提起した「核兵器の人道的影響に関する共同声明」は80か国が賛同しました。ところが日本政府は「いかなる状況下でも」という文言の削除要求が受け入れられなかったとして、賛同を拒否しました。唯一の被爆国政府が「核の傘」維持の立場から拒否したことに国際社会では大きな失望と怒りがひろがりました。

 

(4)国際人権活動愛知連絡会、国民救援会等の活動など

 

① 国際人権の活動は、国際人権規約の学習・啓蒙をおもな柱として加盟団体や会員によびかけ、8月22日(平和への権利)、12月7日(従軍慰安婦問題)、5月25日(憲法と国際人権)をテーマに学習してきました。しかし学習会への組合員参加がほとんどないため、今後、愛労連組織内にどう運動をひろげいくのかが課題です。

② 国民救援会の活動は社会からえん罪をなくす、弾圧を許さない、国民の自由・権利を守る活動などをおこなっています。今年のおもなとりくみは「なばり毒ブドウ酒事件(高裁不当判決・上告)、国公法弾圧事件(最高裁判決)などの支援、選挙弾圧を許さない(参議院選挙)ため、県選挙管理委員会・県警への申し入れやパトロールなどをおこなってきました。

③ 国公法弾圧二事件は、憲法と言論・表現の自由を守る立場から「国公法弾圧を許さない愛知の会」に参加してとりくんできました。8年余りのたたかいのなかで、12月最高裁で判決(堀越=地位利用、公務に影響ない場合の政治活動は公務員にも認められるとして無罪、宇治橋=管理的地位にあるとしただけで有罪)を受け、愛知の会終結集会が6月10日におこなわれました。

④ 安倍政権のもとで、秘密保全法の制定にむけた策動や、すでに成立したマイナンバー法のもとで、こんご国民への権力の介入・監視が強化されることは必至です。また自民党「憲法改正草案」には公務員の労働基本権制限をもりこんでいますが、労働基本権や、基本的人権を制限するような動きを許さないたたかいが必要です。

 

7.諸課題でひろがる共闘

 

(1)消費者大会

 

第43回愛知県消費者大会は「これでいいのか今の日本~あなたは生きていかれますか?」をテーマに、2012年7月16日から2012年12月8日にかけて放射能・エネルギー・労働・税金・医療・介護・メディア・自然など多彩なテーマで7分科会と4講座を企画・開催しました。新たなとりくみとして、私学をよくする愛知父母懇などの実行委員会が開催する〝オータムフェスタ〟に出前講座として「スマートフォンの光と影」と題して高校生などを対象に実施しました。

 

(2)愛知食農健

 

 ① 愛知食農健(食糧・農業・健康を守る愛知の会)は5月11日に総会を開催し、代表幹事として榑松議長を選出しました。港区での輸入食料見学会やTPP参加反対で県内キャラバン宣伝・要請行動などにとりくんできました。毎月1回、金山駅での宣伝行動には愛労連も参加してきました。

② ドキュメンタリー映画「モンサント」の上映のとき、愛知食農健はすでに食用油には遺伝子組み換え食物が入っており、今後は味噌や豆腐といった日常口にする食品に入っていても表示義務がなくなる可能性があると、食の安全・食品表示問題など規制緩和とのたたかいが引き続き重要だと強調しました。

 

(3)反貧困ネットワーク

 

① 反貧困ネットでは貧困ビジネス、生活保護の切り下げと手続きの厳格化、窓口への警察官OB配置の問題を継続してとりくんでいます。毎月2回、「困っちゃう人々の宣伝」をおこない、生活保護と消費税引き上げ反対などを訴えています。学習部会では社会保障、外国人研修生、ハローワークの実態などの学習会を開催。「子どもの貧困」と「居住の貧困」グループも保育や奨学金などシンポジウムを開催してきました。

② 2月と4月には愛労連、岐阜県労連とともにソニー美濃加茂サイト閉鎖にかかわる「なんでも相談会」を開催しました。司法書士会館を拠点に弁護士、司法書士、NPOなど幅広く集まり、学生・若者も多数参加してつながりをひろげています。

 

(4)鉄道フォーラムあいち

 

① 鉄道フォーラム愛知――「鉄道に人権、民主主義、安全を!愛知県民フォーラム」は1990年発足以来、ⅰ)1047名の不採用問題の解決、ⅱ)鉄道輸送の安全を図る、ⅲ)そこで働くものの民主主義を実現することをめざしてきました。全国的にもきわだった運動として、JR東海の安全輸送、利用者へのサービス向上を求めてアンケート活動をおこない、結果をJR東海へ届けるとともに中部運輸局(国土交通省)との交渉をおこなってきました。

 ② 「春を紡いで―国鉄闘争24年 共にスクラムを組んで」を発行し、当初の役割ははたせたものとして鉄道フォ-ラム愛知は解散することとしました。しかし利用者アンケート活動はマスコミにもとりあげられ、具体的な列車編成、ダイヤへの反映、ホームの安全対策などみるべき前進もあり、幹事会として懇談会として継続し、2013年のアンケートにとりくむ課程で準備をしています。フォーラムの財政上の残金については、JAL争議団に授与しました。

 

(5)憲法改悪反対愛知共同センター

 

月例事務局会議、9の日宣伝、署名推進ニュースの発行、渡辺治講演会の開催、国会院内集会への参加、新憲法リーフの活用など、第2次安倍内閣成立と改憲派が勢いづくなかで運動をひろげてきました。3月には全県的な9日もしくは19日のいっせい波状宣伝をよびかけてきました。9条改憲の前に96条改憲と迂回作戦をねらう改憲派を阻止しようと奮闘しています。

 

(6)非核名古屋港の会

 

核兵器搭載艦や原子力艦船の名古屋港入港拒否を決議すること、「非核証明書」の提出をマニュアル化すること、放射能汚染の貨物を搬入させないこと、空中・水中・底泥の放射能測定をおこなうことなどの要求を確認し、名古屋港管理組合議会に対して請願をおこなってきました。結果は不採択となりましたが、「チェルノブイリ」以降、常滑沖で「底泥」調査の実施が明らかになり、弥富市長が中古車置場の放射線量の「抜き打ち検査をしたい」などと発言するなど〝成果〟をあげました。

 

 

【3】組織拡大強化のとりくみ

 

1.組織拡大のとりくみ

 

(1)秋の組織拡大月間(10月~12月)

 

 ① 秋の組織拡大月間を10月~12月の3か月間に設定し、拡大目標を2000人としてとりくんできました。9月27日に組織拡大決起集会を開催し55人が参加しました。長尾実・全医労愛知地協書記長の講演は「当局によるはげしい攻撃のもとで、役員が工夫しながら、146か月連続で増やし続けてきた」「ポケットに入る加入届、QRコードなども活用した」「共済も加入の大きな〝武器〟にしてきた」と、職場の未加入者を加入させていくうえで参考になる話でした。特別報告は民間部会が当日おこなった宣伝行動と中立組合訪問について報告され、元気に月間のスタートを切りました。

 ② 各単産は独自に目標をたててとりくみをすすめました。月間を通して539人の加盟をかちとりました。月間前の9月までに、全国一般で新規組合が2つ結成されました(浅井支部、あいち支部引越センター分会)。医労連は、一宮市で「ヴィオレットケアサポートユニオン」が結成、13人が加入しました。きっかけは医労連主催のヘルパーセミナーで、医労連共済パンフをみて福利厚生に活用するというもの。JMIU愛知地本では三原東濃金属で70人近い組合員が参加して結成されました。このほか、全港湾で太平ビルサービス分会が結成されました。

③ 月間中のとりくみは、医労連で「セムイ学園職員組合」が12月6日に結成されました。不払い残業の蔓延、パワハラなどが日常化するなかで「何とかいい学校にしたい」という思いで結成にふみだしました。

④ 全労働愛知支部が非常勤職員の組織化に着手し、50人をこえる非常勤職員が加入しました。役員は「みんなが不安に思っている契約更新についても声をあげていけば変えることができるのでは」と、確信を深めています。自治労連は消防職員への働きかけを強め、「消防職員も退職金問題や55歳昇給停止は同じ」であり、単組が配布するビラなどをとおして関心がよせられました。幸田町職労では組合員が地元消防団をとおしてつながりを生かして、ビラ渡しをすすめました。福保労は、ゆたか福祉会での加入やさくらんぼ作業所で拡大など地道なとりくみがすすめられました。きずなでは月間前に「組織強化拡大推進執行委員会」を開催し、知多で青年労働者が加入、また機関紙「きずな」の拡大にも奮闘しました。

⑤ 民間部会が秋の統一宣伝行動(9月27~28日)でとりくんだ中立組合訪問では、いくつかの組合と懇談ができ、岡崎にあるタクシー関係の組合からは依頼した署名が組合員分返送されてきました。また名中センターがとりくんだ「公開労働講座」では未組織労働者がチラシをみて参加するなど、一定の効果がありました。

⑥ しかし、今年度は組合の解散がいくつかありました。この教訓としては新規組合に対して、日常的な組合活動ができるようになるまで、継続的な援助が必要であるということです。

 

(2)春の組織拡大月間(3月~5月)

 

 ① 春の組織拡大月間は3月から5月を月間に設定し、3000人の目標でとりくみをすすめてきました。多くの組合が年間での純増をめざしてとりくみがすすめられ、5月末現在の集計で愛労連としての目標を上回る3308人の到達となっています。

 ② 愛知国公ではこれまで、組織拡大のとりくみは単組でのとりくみにまかせてきましたが、はじめて愛知国公として300人の目標を設定し、集約をおこないニュースを発行、単組のとりくみをまじえて激励、170人の成果をあげました。

 ③ JMIUは、ソニー美濃加茂サイト閉鎖問題でJMIU愛知地本が岐阜県労連と協力しながら、労働者の雇用と生活を守るとりくみのなかで105人を拡大しました。

 ④ 福保労は2010年秋に決定した「アクションプラン2013」(2013年9月の大会までに900人地本)の達成にむけて奮闘してきました。各職場での新入職員拡大とあわせ、待機児童解消のために続々と開設される新園での分会結成にも力を入れ、6月7日に900人を突破し、さらに大きな峰で大会を迎えようと奮闘しています。

 ⑤ 自治労連では、出足はやく自治体によっては2月からはじまる新規採用者研修にあわせてとりくみを開始しました。今回からは新規採用者拡大で成功をおさめている単組の役員が成果を思うようにあげられない単組へ応援に入り、説明会のすすめ方や訴え方などにも相談にのりながらすすめてきました。また、説明会では若手役員や採用3年程度の若い組合員が率直な思いと組合加入への熱いメッセージを語り、100%加入をかちとる組合も少なくありませんでした。同時に職場の非正規労働者への加入よびかけも強め211人を拡大し、正規とあわせて1219人を拡大。月間終了後も定期大会を純増で迎えるために、ねばり強い奮闘を続けています。

 ⑥ 医労連は5月末の集計で年間1537人を拡大し、昨年の大会比178人の増勢、7年連続の純増(6年連続の過去最高)をかちとり1万1549人を達成しました。7月7日の大会をめざしてすべての組織が大会を純増で迎えるよう奮闘しています。

 ⑦ 年金者組合では、61支部すべてが拡大目標をもってとりくむことを重視し、53支部が目標を設定。6月4日現在6支部が目標を達成し7370人に到達。月間目標の7700人の達成にむけて奮闘しています。

 

(3)労働相談から組織拡大へ

 

 労働相談活動は、月によって相談数の変動はあるものの、内容は深刻さを増しています。組織の拡大につながるように、単産への紹介と組合加入をよびかけています。2012年の相談件数は年間1364件で、そのうち141件を単産に紹介し、63人の組合加入と2分会の結成につながっています。

 

2.組織強化のとりくみ

 

(1)第2回愛労連「特別セミナー」を開催

 

 ① 今年は2回目となる「特別セミナー」を5月11~12日に開催し38人が参加しました。このセミナーの目的は次の次代を担う役員の養成にありますが、これに応えて比較的若い層の参加をえて、成功することができました。今年は、労働組合の日常活動、賃金と経済の基礎、労働組合運動の歴史をテーマに学習しました。中田進先生(関西勤労協)の「目の前の現象が本質なら科学はいらない」という話に「納得した」などの感想がよせられています。

 ② セミナーでの学習はあくまできっかけであり、役員の育成という点では、単産が参加した人たちをどうフォローしていくことが重要です。特別セミナーはさらに継続していく必要があり、また期待も大きいことから引き続き学習が深まるよう工夫していく必要があります。

 

(2)勤労者通信大学「憲法コース」のとりくみ状況                                                                     

 

安倍内閣発足後、改憲の動きが急速に強まり、改正条件を定めた憲法96条の改正の策動が強まっています。愛労連は勤労者通信大学のなかでも新しく改訂した「憲法コース」の受講を積極的に推進してきました。7月2日現在、115人(憲法コース)、17人(労組コース)、10人(基礎コース)が申し込みしています。

 

(3)機関紙・宣伝学校など教宣活動のとりくみ

 

① 12年10月20~21日、第17回あいち機関紙・宣伝学校を開催し、2日間を通じ71人が参加しました。農民連機関紙「農民」の編集長・赤間守さんから「みんなでつくろうもの言う『農民』」と題した講演をうけ、「国民の苦難あるところに農民あり」の伝統のもとで、とりくむ姿・活動を逐一つたえ、激励するのが新聞「農民」との力強い思いを聞きました。機関紙づくり、発行が困難になってきているなか、名水労、東三河労連、JMIU川本支部が機関紙・ニュースづくりの工夫などを報告。翌日は、4つの実践講座で学びました。2日間の開催で実践講座についてはここ数年、参加がのびていますが、初日の講演および交流への参加が減少しています。多忙ななか、両日の参加が困難になっており、1日のみの開催や春と秋など2回にわけた開催の要望もあり、検討する必要があります。

② 愛労連新聞の編集体制は昨年から通信員制度に変更しています。しかし、今年度は会議がもてず、愛労連事務局が編集全体を担っている実態であり、次年度のあり方について検討が必要です。

 

(4)共済活動について

 

 ① 昨年に続き共済活動実態調査を3月から開始し、25単産中19単産から報告がよせられています。全体としては、総合共済や基本共済で組織人員の減少にともなう減員・口数減がありますが、個人加入共済・任意共済で前進している組織もあります。

② きずなは、団体医療共済のすぐれた保障内容や告知が不要であるなどの優位性を生かし支部ごとでの加入にとりくみ、28人から77人へと拡大しています。医労連は、介護セミナーや医療研のとりくみのなかで、県下の介護事業所に医労連共済を活用するようによびかけ、これを契機に2つの組合を結成しています。共済活動は加入から集金、給付などの手続きをとおして組合員との結びつきを強め組織を強化するだけでなく、民間保険に比べ安い掛金・厚い保障で組織拡大にも大きな力を発揮しています。共済加入者は、脱退をとどまる例も少なくなく、よりいっそう共済を組合員のなかにひろげ、組合員であることの実利にしていく必要があります。

 ③ 愛労連第2回共済担当者学習交流会を開催し、昨年を上回る9単産から22人(愛知共済会・講師・事務局含む)が参加しました。講演では、京滋共済会の九矢前専務理事から、今日における共済の意義や共済をめぐる状況、京滋共済会のとりくみや79歳までを加入対象とした高齢者医療共済など先進的なとりくみについて学びました。交流では、各単産からは団体医療共済で加入口数を増やしているきずな、新入組合員に月980円のセット共済をプレゼントし、若者の加入率をあげている自治労連、平均年齢75歳でも500円のシニアセット共済を夫婦でも月1000円だからとひろげ、古希と喜寿の御祝いをやっている建交労・労職部会など、参加組合すべてから報告・交流がされました。

 

3.地域労連、地域運動の強化のとりくみ

 

 ① 地域労連の活動に対する支援の強化が求められています。12年度は地域運動交流集会が実施できず、13年度は6月15~16日、ハートピア長島で開催しました。講演は岐阜県労連議長(岐阜地区労連議長を兼務)の河嶌伸友さんをむかえ、岐阜地区労連の活動における組合員参加型の運動について報告、地域でのつながりをつくった経験などについて学びました。組合員が楽しめる活動として農産物直売場にバスででかける活動などが紹介されました。

 ② 地域における労働組合運動はなぜ必要なのか、この点をこれからも深めていく必要があります。地域には労働者・住民のさまざまな要求があり、悪政の矛盾が集中しています。こうした地域の要求をとりあげ、その解決のために統一的で恒常的な運動をすすめるカナメとなるのが労働組合です。こうした基本的な視点にたって地域での活動をすすめていく必要があります。

 ③ 地域労連のこれからの運動をどうすすめていくのか、多くの地域労連が模索しているところですが、一宮地区労連はこの課題について、愛労連、西三河労連、瑞穂区労連の代表をよんで学習会・討論会をおこないました。こうした活動をとおして、経験を共有することが必要です。

 ④ 地域労連は地域でさまざまな活動をすすめています。千種・名東労連の香流川をきれいにする会、水道みち桜祭り、瑞穂・中川での夏まつり・フェスティバルなど、多彩にとりくまれています。こうしたとりくみを交流し、さらに地域での活動がひろがるような工夫が必要です。

 

4.各機関のとりくみ

 

(1)女性協議会のとりくみ

 

 ① 7月2日、総会の班討論で「女性協(部)は必要か」のテーマで率直に職場の実態をだしあいました。すべての班で「女性の要求の多くは日々のグチからはじまる。多忙な時だからこそ、しゃべり場、労働組合、女性部が必要」と意思統一できました。

② 今年度は、会議の前半に「学習の友」などを活用したミニ学習をおこない、ただのしゃべり場からテーマを持った語り場にかわったのは意義があります。

③ 1月には新春のつどいで「心と体をリフレッシュ」をテーマに交流し、67人が参加しました。5月のブロック女性交流会は石川県で開催され6県から46人が集まり、兼六園周辺の戦跡めぐりなど、現地の工夫された企画のなかで県をこえた学習と交流を深めました。

④ 8月の国際交流愛知平和女性のつどい、9月の愛知母親大会in稲沢、3.8国際女性デーなど共闘のとりくみでは、実行委員会に加盟してとりくんでいます。

⑤ はたらく女性の愛知県集会では、女性協が事務局長を担ってすすめています。昨年11月、84人の仲間が集まってジャーナリストの小林美希さんから「技術職の職場で切迫流産経験者は2倍以上に増えている」など現場のきびしい実態を聞きました。今年度の開催は、11月16~17日に第58回はたらく女性の中央集会が愛知でおこなわれることに決まり、4月から実行委員会を立ちあげて、県下にオルグにまわるなど毎回、20人近い参加者で会議をすすめています。

⑥ 「女性の労働」について幹事会でも議論を深め、3月には最賃引き上げを求める署名宣伝行動、7月7日には「選挙に行こう」の宣伝にもとりくみました。また、2か月に1回以上のニュース発行をめざし、幹事の役割分担も明確にしています。

⑦ 今年度も引き続き全労連女性部に常任委員を送り、中央や他県のとりくみに学びながら運営をしてきました。

 

(2)青年協議会のとりくみ

 

① 今年度は、季節ごとに企画をおこない、単産青年部間のつながりを深めるとともに、青年部のないところや労働組合の枠をこえてのつながりをひろげることを目標にかかげて活動しました。青年協夏バスツアー(8月)、冬ツアー(3月)、お花見企画(4月)、新歓地引網ツアー(5月)と四季にあわせたとりくみをおこない、青年協役員を中心に横のつながりで参加の声かけをすすめた結果、参加者数は徐々に増え、一定のつながりを得ることができました。その半数近くは労働組合未加入者であり、今後は質的な変化をめざしてとりくみをすすめます。

② 組織強化では、第21回目を迎えるサマーセミナーにとりくみ、北陸で80人の参加で成功させました。県をこえた他職種との交流が重要であり、あらためて実践することができました。

③ 代表委員会や総会においても率直な意見交換がなされ、青年協の役割への期待と単産単組でのとりくみの困難さが浮き彫りになりました。

④ 幹事会では、こうした問題について月2回を定例化し、十分に議論を重ねることができ、対策や相談をすることができました。

 

(3)専門部・部会

 

1)パート・臨時労組連絡会のとりくみ

 

① 毎月の定例幹事会を欠かさずおこない、職場の実態をだしあってきました。労働者派遣法や労働契約法、パート労働法と法律が次々と改正されるなかで、さまざまな形態の非正規がひろがっています。11月4日の第17回パート・臨時などの元気の出る集会には45人が参加し、「メンタルヘルス」や「社会保険適用拡大でどうなるか」といった当事者が興味をもてるテーマで学習をもちました。活動報告では、自治労連豊橋市職労嘱託職員連絡会が、交渉の成果で夏休みの増加や継続雇用希望職員の試験制度で学科試験免除などをかちとったことを報告。地道な活動の成果に「目からウロコ」だったとの感想がありました。

② 最低賃金引き上げのとりくみでは、パ臨連から審議会労働者委員を推薦しましたが、選出されず、審査請求をだしました。7月におこなった242分の座り込み行動へも参加。コンビニのアルバイトなど最賃に張りついた額での募集は依然多く、最賃の引き上げが即、賃上げにつながる現状のなかで、署名や宣伝に参加してきました。

③ 6月22日には第9回となる総会を開催し、改正労働契約法について活かし方を学びました。非正規労働者がひろがる一方で、仲間づくり(組織化)が追いつかず、さらに運動の担い手となる役員の選出も困難な状況が続いていますが、パ臨連への参加組織を増やすことで要求を積み上げ、運動を大きくしていくことが引き続きの課題です。

 

 2)民間部会

 

① 定期的な事務局会議の開催と幹事会の開催――事務局会議は計8回おこないました。2012年9月5日に第1回幹事会を開催し、体制確立と未組織宣伝行動、中立労組訪問、中小企業家との懇談などを具体化し、第2回幹事会を2月14日に開催。第3回幹事会は1年間のまとめと次年度の計画を決めるため7月18日に開催予定です。

② 未組織宣伝行動と中立労組訪問――秋は9月27日、名古屋市南部で、28日には蒲郡・西尾・岡崎方面での未組織宣伝と中立労組訪問をおこないました。27日の行動は、前年度からつづく電機産業のリストラ問題で栄のルネサスエレクトロニクス前での宣伝がスタートとなりました。こうしたとりくみが10月19日に、ソニーが美濃加茂工場閉鎖を発表した際、JMIUが機敏に岐阜県労連と共同して工場門前での宣伝、組織化するというとりくみにつながっています。今年の春には、3月14日豊田市内、3月15日一宮・稲沢地域での宣伝と労組訪問にとりくみました。訪問時にアンケートを同封したことで、当該組合がいまどんな悩みをかかえながら活動しているかがわかりました。

 ③ 不安定雇用をなくすたたかいと争議支援――各単産がそれぞれ日常的に不安定雇用をなくすたたかいにとりくんでいます。12月14日には、派遣切り争議支援全国統一行動がとりくまれ、愛知では三菱派遣切り裁判、資生堂裁判、日産期間工切り裁判の3争議の早期解決をめざし市民に訴える宣伝と会社への早期解決を迫る要請行動をおこないました。

⑤ 中小企業家同友会との懇談――今年度は、2012年11月29日と2013年5月15日の2回おこないました。

 

 3)交運部会

 

① 12年8月10日、第19回定期総会(6単産・部会から22人が出席)。毎月定例的に幹事会を開催しています。

② 今年度幹事会は、第148回(12年9月19日)~第152回(13年7月)開催しました。12月5日にはバス規制問題学習会を開催。昨年4月におきた長距離ツアーバスの事故を受けて、国土交通省はツアーバスの運行規制に乗り出しました。現状のとりくみと規制の内容についての学習会を中部運輸局の担当者を招いておこないました。2月24日、13年春闘勝利・震災復興、愛知自動車デモを開催しました。今年度は、賃上げと雇用の拡大による景気回復と、被災地での交通網の完全回復で震災復興のスローガンをかかげ、車両56台、参加者110人で港区「稲永埠頭」から三の丸まで自動車デモをおこないました。自動車デモ開催にむけ、実行委員会を12年12月から3度開催してきました。

③ 行政交渉では、中部運輸局、愛知運輸支局、愛知労働局、愛知県、名古屋市に対し、交通政策要求をかかげ、12年7月下旬~8月上旬にかけて実施しました。また、各交通モードの要求内容を理解するための要求交流集会を6月7日に開催してきました。また、厚生年金基金の存続問題が取りざたされていることから、建交労トラック部会がおこなった厚生年金基金の学習会や「愛ト(愛知県トラック)厚生年金基金」との交渉に参加してきました。

 

(4)労働相談活動のとりくみ

 

 ① 労働相談センターによせられた2012年の相談件数は1364件で前年を200件近く上回りました。依然として「賃金・残業等未払」が303件でトップ、「パワハラ・セクハラ・いじめ」の相談が208件で2番目となりました。近年「パワハラ・セクハラ・いじめ」にかかわる相談が急増しており、どの事例も他の問題とからんでおきているのが特徴です。

 ② 相談を契機に組合に加入したたかう仲間も少なくなく、全国一般では2つの分会が結成されています。できるだけ単産に相談者を紹介するようにし、労働相談センターが把握しているだけでも63人が加入しています。

 ③ 全労連が提起する全国一斉「労働相談ホットライン」を2012年12月3日と2013年4月5日にとりくみました。それぞれ13件と5件でしたが「同僚(20代)が上司のパワハラで自殺した」「病気で1か月休んでいるが、会社は傷病手当の手続きをせずに解雇しようとしている」など、深刻な相談がよせられています。また2月17日には「若者の仕事と就活トラブル110番」を実施しました。

 ④ 今年度からあらためて労働相談センター全体会に建交労・JMIU・全国一般・医労連・きずな・自治労連から参加してもらうようにしました。さまざまな相談事例について交流がされ、職場でおきている問題の理解やその対策などについて交流ができました。

 

5.名古屋市長選挙のとりくみ

 

① 4月21日投票の名古屋市長選挙で愛労連は「革新市政の会」柴田民雄さんを推薦してたたかいました。河村減税で保育料の大幅値上げや敬老パスの「見直し」など市民生活に犠牲を押しつけようとするなか、「会」は市民と共同で運動をひろげ、保育料値上げと敬老パスの年齢引き上げを断念させました。結果は河村氏が23万票も票を減らすなか柴田さんは前回、前々回を上回る得票率9.08%を獲得することができました。

② 愛労連は「会」の主要団体として宣伝カーの運行など組織・宣伝・政策の各分野で大きな役割を果たしました。自治労連、福保労、建交労など日常的に市政に関わる単産は多くの組合員を結集し、また愛高教・愛教労などは教育アピールを組合員に届けました。市内地域労連も地域の会で奮闘しました。

③ いっぽう、これまで選挙活動を中心的に担ってきた役員が定年を迎えるなかで、労働組合が市長選にとりくむ意義や、市政が果たす役割・問題点を話せる役員が少なくなっています。候補者決定が2月になり各組織での紹介や話し合いの機会が不足したこと、地域労連そのものの結集が弱くなっていること、また日常的に区政・市政への要求運動へのかかわりが減っていることなど課題が明らかになっています。

 

 

第二章 情勢の特徴と課題

 

1.労働者・国民のくらし~賃金低下、格差・貧困の拡大

 

(1)労働者の賃金は下がっているのに富裕層は増えている

 

 ① 労働者の賃金低下に歯止めがかかりません。98年以降、今日まで賃金は平均で57万円も下がり、中位数でみると年収で100万円も減少しています。公務員労働者の賃下げはこの平均を上回る率で引き下げられています(99年→09年でマイナス12.8%)。2000~2010年の間、OECD加盟34か国で「雇用者報酬(賃金)」が減少しているのは日本だけです。日本はマイナス0.7%、OECD平均は3.4%のプラスです。GDP(国内総生産)の6割を占める個人消費の低迷は経済全体を衰退させます。現にひとりあたりのGDPの伸びも96年当時は主要国(アメリカ、イギリス、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本)でトップだったのが、07年には最下位になっています。

② 正規社員が減少し、非正規労働者が急増しました。2011年の非正規率は35.4%に達しています。それとともに年収200万円以下の労働者が1045万人に達するなど貧困がますます拡大しています。これは給与所得者の22.9%にも達します。非正規率も先進国では日本がダントツに高く、とくに若者と女性の非正規率は過半数に達しています。失業率は4.4%・完全失業者は300万人水準で維持しています。有効求人倍率は改善されたとはいえ、正規の仕事はきわめて少なく、非正規の仕事に就かざるを得ないのです。若者の失業率は8%台と依然高い水準で推移しています。

 ③ 正規社員の働かされ方はどうでしょうか。あいかわらず長時間労働が蔓延しています。たしかに「毎月勤労統計」などによると年間総労働時間は減少しています。これはパートタイムや非正規労働者の比率が高まったことが原因です。正規社員では不払い残業が依然として多く、長時間労働が労働者の健康をむしばんでいます。とくに精神障害(メンタルヘルス)は、この数年で急増し労災申請件数は1272件、支給決定件数は325件となっています。また過労死も2011年度で請求件数898、支給決定件数は310となっています。この背景にはいわゆる「ブラック企業」があります。ブラック企業は「大量採用・大量解雇」を繰り返し、パワハラ・セクハラの横行、長時間労働の強要によって若者の健康と能力をむしばんでいるのです。

 ④ ところが一方で、富裕層が、01年から11年の10年間で1.5倍・182万人も増えています。富裕層とワーキングプアが同時に増加し、格差が拡大しています。このことは、消費動向にも格差拡大があらわれています。宝石や貴金属など高級品の売れ行きが伸びている(百貨店協会)反面、チェーンストア・コンビニなど生活必需品の消費は、16年連続で下落しています。労働者の賃金低下が日本経済の低迷をもたらしている最大の原因です。

⑤ 大企業の内部留保は267兆円(11年)にも達しています。徹底したコスト削減によって減収増益体制を確立し、リーマンショック時に落ち込んだ業績を労働者・下請企業にしわ寄せして回復してきたのです。

 

(2)若者に集中する貧困―就活自殺・就職難・奨学金問題など―

 

 ① 貧困は若者に集中的にあらわれています。若者の非正規率は約半数に達しています。年収200万円未満の低賃金労働者も若者が圧倒的です。仕事についても非正規の仕事、親元から独立できない若者は民間にかぎらず、公務職場でも増えています。

 ② ようやく就職できた若者は、今度は学生時代を通じて利用した奨学金の返済に追われることになります。いま親の収入が減少するなか、奨学金を利用する学生が98年の20.9%が2010年には50.7%に急増しています。この奨学金は有利子で借りて卒業し就職すると返済がはじまります。しかし、非正規や就職難で、返済できない人が急増しています。12年3月末で未返済額は876億円にものぼっています(日本学生支援機構)。さらに08年以降の利用者は3か月以上滞納すると、銀行個人信用情報センターに登録されます。そうなれば住宅ローンもクレジットカードも利用できなくなります。OECDのなかでこれほど高い学費、給付型奨学金のない国は日本だけです。

 ③ さらに深刻な問題は、就職の困難さです。「就活自殺」という言葉がありますが、就職活動に失敗して自殺した人は12年度で149人にものぼっています。就職に不安を持つ学生は8割をこえ、「希望先から内定がもらえないのでは」「正社員になれないのでは」「周囲から取り残されるのでは」と不安をかかえています。

 ④ 若者の雇用・くらしが危機的な状況にあるのは日本だけではありません。世界で7500万人近い若者が仕事のない状態で、うち数千万人が不安定雇用労働から抜け出せず、少なくとも600万人が求職をあきらめているといわれています。この事態の打開のためにILOは12年第101回総会で「若年雇用の危機:行動のとき」という報告書をだしました。「若者に投資を!さもなくばひとつの世代が失われる」と各国の政府・企業によびかけています。

 

2.貧困の拡大、若者の雇用危機の背景になにがあるのか

 

(1)〝無国籍化〟する日本のグローバル企業と株主資本主義への変貌

 

 ① いまの大企業は、国内経済・国民経済がどうなろうとまったく関心を示そうとしません。多国籍企業、〝無国籍化〟した大企業は、自らの利益・株主の利益をどれだけ増やせるかが唯一経営の目的です。「企業の社会的役割」を完全に放棄し、労働者の賃金切り下げと下請企業に対する単価切り下げが常態化し、徹底したコスト削減を強要しています。また金融事業を展開するグローバル企業・大企業40社は営業利益にしめる金融比率が27%に達した(11年度)ことが報道されています。金融経済の膨張が実体経済とかけはなれて、膨大な利益をあげているのです。

 ② 実体経済はどうか。大企業は海外での生産比率をますますつよめ、トヨタはついに海外生産比率が6割をこえました。国内生産「300万台」維持は困難になったといわれています。電機産業ではすでに海外生産が主となっています。NECや日本IBMなど国内の生産現場では、もうれつな人減らし攻撃が続いています。

③ 国内の中小企業の経営はたいへんきびしい状況におかれています。消費不況が長引くなかで、国民のくらしを支えてきた財・サービスの売れ行きは減少し、中小企業の経営を圧迫しています。依然として事業所数の減少に歯止めがかからず、労働者の数も減少、雇用の場が失われています。大企業は空前のぼろ儲けをしながら、政府に対してなおいっそうのコストダウンをせまっているのです。法人実効税率引き下げ、社会保険料負担の軽減、労働法制の全面的な規制緩和を求めています。政府の「成長戦略」でもこれらの規制緩和をもりこませています。

 

(2)「内部留保を還元せよ」のたたかいさらに大きく

 

 ① 大企業・グローバル企業が、「日本企業」であるというなら、日本社会に対して「責任を負う」のは当然です。私たちは、大企業・グローバル企業に、とくにこのことを強く求め、ありあまる内部留保を、労働者の賃金、中小企業への下請単価改善、国内経済の活性化に投資すべきだと求めていかなければなりません。もともと大企業の内部留保の源泉は労働者が生みだしたものです。EU諸国の大企業は「利益を社会に還元する」ことを基本理念にしています。自動車産業における非正規労働者の比率にもその姿勢があらわれています。フランスのプジョー・シトロエンの臨時労働者比率は8.5%、ドイツ・ダイムラーグループは3.5%(=いずれも02年)、トヨタ自動車は20.3%(08年)となっています。これだけをみても、日本の大企業の儲け方が異常であることを示しています。

 ② 大企業と関連企業の工場の平和・撤退があいついでいます。ソニーEMCS美濃加茂工場は今年3月に閉鎖しました。発表してわずか半年後です。2200人の非正規労働者を解雇しました。まったく地域や労働者の生活を顧みない身勝手な対応です。

 ③ 春日井市内のショーワ工業の工場閉鎖がもちあがっています。ショーワ工業はホンダ自動車の部品を製造する企業で従業員500人近くいますが、その半数は春日井市民だといわれています。ショーワは、「親企業のグローバル展開」を閉鎖の理由にしています。国内での需要が伸びず、海外生産をすすめる企業が相次いでいますが、しかし日本の労働者の賃金を引き上げ、下請単価を改善しなければ、ものが売れない、実体経済はますます行きづまってしまいます。

 

3.アベノミクスと対決、憲法改悪を許さないたたかい

 

(1)アベノミクスはグローバル企業のための〝改革〟

 

 ① 安倍首相は7月の参議院選挙までは「憲法改悪」を前面にだすのはまずいと判断してか、景気回復など経済を前面に打ち出しています。しかしアベノミクスといわれる「3本の矢」は、労働者・国民の立場からみると経済の回復どころか、ますます悪化させる内容となっています。〝異次元の金融緩和〟などと称して日銀が新規国債を大量に買い取り、それを市中銀行に供給する、大規模公共事業(国土強靱化と称して10年間で200兆円)の財政出動、を展開してインフレを引き起こし、物価を2%引き上げるというものです。

 ② すでに国債はGDPの2倍にあたる1000兆円にも達しています。国債は政府の借金であり、その負担は国民の税金でおこなうものです。国民ひとりあたり1000万円の借金です。さらに野放図な国債発行は、財政破たんをもたらすか、大増税しかありません。しかも国債はいまや「安定した金融商品」であり、その7割を大手銀行が保有し、その売買で利ざやを稼いでいます。金融資本(銀行など)の儲けを国民が負担することになっているのです。民主党政権時代、少なくとも国債発行に関しては財政再建が議論になりましたが、安倍首相は財政危機などどこふく風で、日銀を強引にしたがわせて大量発行を推し進めています。

 ③ 安倍内閣の「成長戦略」は、グローバル企業の「成長」のための戦略です。「国の内外を問わず(オープン)、あらたな成長分野を切り開いていく(イノベーション)、よどんだヒト・モノ・カネを一気に動かしていく(アクション)」などと称しています。安倍首相は5月に外遊した際、名だたる大企業のトップクラス200人以上をまるで〝大名行列〟のように引き連れて、原発をはじめインフラなどの売り込みをおこなってきました。このように大企業、とりわけグローバル企業の利益を最大限引きだすための「成長」にほかなりません。

④ 6月14日にだされた「成長戦略(案)」は、大企業だけの応援では問題ありとして「〝成長の果実〟を国民のくらしに反映させる」とのべていますが、具体的な内容は「限定正社員」の導入をはじめ「労働移動の弾力化」「柔軟で多様な働き方」をすすめるというものです。産業競争力会議で経済同友会の長谷川閑史(やすちか)氏は「雇用を流動化すれば失業者は減る」などとのべています。世界中どこでも働ける〝無限定社員〟を正社員とし、あとは「限定正社員」・非正規労働者の活用です。これでは〝果実〟どころか、低賃金・不安定雇用がさらに拡大することはまちがいありません。

⑤ 公務員攻撃が激しさを増しています。自公政権ばかりか、みんなの党、維新の会なども含め、公務員攻撃の〝大合唱〟です。そのねらいは公務労働の変質をはかり、公務労働組合運動の弱体化をねらうものです。国際比較でも日本の公務員(国・地方・公的部門)は、人口1000人あたり32.0人、フランス88.8人、アメリカでも76.2人います。また賃金では25歳・係員・独身で日本は272.5万円、アメリカ388.9万円、さらに経験をつめば格差がひろがっていきます。公務労働組合運動の弱体化はすべての労働者のたたかいを弱めることになります。公務労働の変質と公共性の解体は、企業にあらたな〝市場〟を開拓するとともに、国民によりいっそうの自助・自立を押しつけるものです。

 ⑥ 脱原発という広範な国民の声をよそに、安倍首相は原発再稼働・原発輸出をつよめ、すでにベトナムやトルコなどとの協議をすすめています。安倍首相は海外にむけては「安全技術が高まった」などといっていますが、福島第一原発はいまだに大量の放射性物質をたれ流し、15万人以上の福島県民が避難を余儀なくされているにもかかわらず、原発を海外に輸出するのは危険きわまりない行為です。6月19日に「新基準」が発表されました。しかしその内容は重大事故がおきることや、住民の避難計画がなくても再稼働を認めるなど〝抜け穴〟だらけです。これを受けて、大飯原発や玄海原発をはじめ4電力会社が再稼働の申請をおこないました。「フクシマ」の事態をまったく考慮しない電力会社のやり方は批判されて当然です。

 ⑦ TPP(環太平洋連携協定)への参加を表明した安倍首相。ところが昨年末の総選挙時、自民党はTPP参加について「断固反対」と公約していました。舌の根もかわかぬうちに安倍首相は日米共同声明で何ら歯止めもないまま、参加を表明しました。すでに事前協議でアメリカの言い分を受け入れ、TPP参加前から屈しています。TPPが日本の農業だけでなく、社会そのものを崩壊させる危険性があり、全国で反対運動がひろがっています。TPP参加交渉はまったく秘密裏にすすめられています。アメリカでも市民団体・労働組合の反対運動がおきています。米通商代表とアプローチできるのはグローバル企業の代表だけであり、議会さえカヤの外におかれているといわれています。TPPの実態が「国対国」の利害対立ではなく「グローバル企業対国民」という構図が浮き彫りになっています。TPP参加に反対する国際的なたたかいとの連帯も視野に入れたとりくみがいよいよ重要になっています。

 

(2)「憲法9条改悪」を公約にした自民党、集団的自衛権行使も明言

 

 ① 自民党は12月の総選挙で「憲法改正」をかかげました。そのおもな内容は「9条」を改悪し、国防軍を設置することをはじめ、公益・公の秩序の名のもとに基本的人権を制限するなど、きわめて危険な内容になっています。さらに、解釈改憲によって、集団的自衛権行使にむけた策動をすすめるとしています。

 ② 安倍首相は憲法の改悪に先だち、憲法96条の改定に着手することを明らかにしました。96条は、憲法改定発議の要件として、両議員の3分の2以上の賛成が必要とされていますが、安倍首相はこれを2分の1に引き下げるとしました。96条の改定は、自民党以外、民主党、みんなの党や維新の会なども賛成するなど、改憲派の動きが強まりました。しかしこの策動に対し、改憲派を自認する学者のなかからも批判の声があがり、96条改悪を阻止する「96条の会」が発足するなど、運動が急速にひろがりました。

 ③ 安倍首相の特異な〝歴史認識〟は、アメリカでも批判の声があがっています。「韓国併合」や中国侵略の歴史を否定し、また従軍慰安婦問題でも「強制の事実はない」などと言い張っています。この立場から「村山談話」「河野談話」の見直しをも示唆しています。これに輪をかけて維新の会共同代表・橋下徹氏は「慰安婦は必要だった。アメリカは風俗活用を」などと発言し、国際的に非難の声があがりました。ところが本人は発言を撤回するどことかアメリカに対して、大阪・八尾空港でオスプレイの訓練飛行をすすめるというとんでもない言動を繰り返しています。都議選で惨敗するのはあたりまえです。

 

4.行政の広域化・道州制導入は危険

 

 ① 自民党安倍政権は、道州制の導入を執拗にすすめようとしています。平成の市町村合併によって愛知県では、自治体数が減少、町が47から18に、村が10から2になり、市は31から37に増えました。

 ② 市町村合併や道州制のように、自治体の広域化は、住民のくらしからみて行政機関が遠のくなど不便になるほか、地域経済の衰退をもたらすことは必至です。また効率化によって職員数の大幅な減少がすすみました。東日本大震災時の経験として災害発生時に身近に職員がいないなど大きな問題になりました。こんご、どこで災害がおきるともわからない状況のもとで行政機関の縮小や人員の減少は、国民・住民の生活をおびやかすことになります。

 ③ 道州制導入は、こうした国民・住民の願いとは逆行するものです。道州のもとに、基礎自治体をおくとしていますが、さらに大規模な自治体にするとしています。財界が積極的にすすめています。そのねらいは「企業が活動しやすい地域」をつくることにあります。自民党はすでに「道州制基本法案」を準備しており、国会上程をもくろんでいます。

 ④ 大村知事の「中京都構想」、河村市長の「尾張名古屋共和国構想」などもこうした流れのなかでだされたものです。愛知県や名古屋市はさまざまな「特区」による規制緩和、航空機産業の誘致・育成などを打ち出しているのは、財界の意向を受けたものといわざるを得ません。

 ⑤ モノづくりを支えてきた愛知県・名古屋市の中小零細企業は減少しています。自治体を広域化すればさらに深刻な事態になります。住民のくらしを守る行政、地域経済の活性化につながる地方自治の拡充をめざすことがいま求められています。

⑥ 東三河8市町村でつくる東三河広域協議会(会長・佐原光一豊橋市長)は4月1日、豊橋市役所に広域連合設立準備室を設置しました。広域連合は、都道府県、市町村、特別区によって構成される特別地方公共団体の制度。広域処理が適当と判断したものについて、国や県からの権限移譲を含め行政サービスの一部を共同でできるとしています。広域化によって住民サービスを低下させないよう、注視していく必要があります。

 

5.情勢を切り開く全労連・愛労連運動を

 

 ① 労働組合の役割がいまほど求められているときはありません。安倍自民党内閣がすすめるアベノミクスは大企業・グローバル企業の利益のための政策であり、労働者・国民にはさらに痛みを押しつけるものです。さらに参議院選挙結果いかんによっては憲法改悪に手をつけてくることは必至です。

 ② こうしたなかで賃上げ・雇用の安定という要求を前面にかかげ、社会保障改悪反対、消費税増税ストップなど、国民的な共感をいっそうひろげていくことが必要です。さらに原発再稼働反対、自然エネルギーへの転換など、労働組合と市民の共同をさらにつよめていくことが求められています。

 ③ そのために労働組合はまず職場や地域でおおいに活動を展開することです。労働者や地域にたよられる労働組合運動が求められています。

 

 

第三章  2014年度活動方針

 

Ⅰ.たたかいの基本的なかまえ

 

 第一は、日本の社会とくらしのすみずみに、憲法が生きる社会をつくることです。自民党改憲草案は憲法の性格を根本的に転換し、平和主義を投げ捨て、国防軍を設置する、基本的人権を「公益・公の秩序」の名で制限するなどとなっています。私たちは憲法改悪を許さないたたかいとともに、労働者・国民のすべての生活分野で、職場や地域で憲法をいかす運動を展開していくものです。戦争する国への転換、集団的自衛権行使を許さず、沖縄普天間へのオスプレイ配備、日本上空での訓練などの根源になっている日米安保条約の廃棄をめざしてたたかいます。

 

 第二は、新自由主義・構造改革路線とのたたかいです。アベノミクスのねらいは「世界一企業が活躍しやすい国」づくりです。労働法制の解体、生活保護法改悪をはじめ社会保障全体の改悪を許さず、憲法が保障する基本的人権・生存権・労働基本権を打ち出して政府・財界の攻撃と対決します。反貧困ネットをはじめ、脱原発などで市民との共同がひろがりました。さらに市民との連帯・共同を追求していきます。公務員攻撃が激しくなっています。これは公務労働を「全体の奉仕者から権力への従属労働」に変質させ、公務員労働組合運動の弱体化をねらうものです。憲法・ILO国際基準を〝武器〟に公務員攻撃と真っ向から対決します。

 

 第三は、大企業・多国籍企業とのたたかいです。海外生産・海外進出を強めるグローバル企業は、〝無国籍〟でありながら、国内においては法人実効税率の引き下げや原発再稼働などを政府に求め、徹底したコスト削減を押しつけています。労働者の賃下げ・下請企業への単価切り下げなどの強要をやめさせ、内部留保を社会に還元させるなどグローバル企業の社会的責任を追及していきます。トヨタをはじめとする大企業の横暴を規制するたたかいを全国的・国際的な運動へとひろげていきます。

 

 第四は、組織拡大・強化です。愛労連が社会的にもその存在価値を発揮するには世論形成に影響力をおよぼすほど、未組織労働者を組織化することです。非正規労働者を含む公務・公共サービス分野での組織拡大、中小企業分野、医療・介護分野における未組織職場に、系統的な拡大のうねりをおこしていきます。組織強化は緊急課題です。「組織拡大強化3カ年計画」の2年目のとりくみを成功させ、青年がいきいきと参加できる労働組合活動、これからの運動をになう役員を育成していくことをめざし、労働組合運動の基礎からの学習を繰り返しおこない、積み重ねていきます。

 

 第五は、政治革新のたたかいです。安倍政権そのものが国民の信任を受けた内閣ではないことは明らかです。小選挙区制という選挙制度、またきわめて短い選挙期間など、制限の多い選挙制度のもとで議席を〝独占〟した結果です。だからこそ、自民党安倍政権は、一気に憲法改悪や労働法制の解体、消費税増税、原発再稼働など悪政を推しすすめる可能性があります。局面によっては解散総選挙を要求しなければならない可能性もあります。いついかなる場合でも愛労連は労働者・国民の立場にたって国政・地方政治の革新をめざして奮闘するものです。

 

Ⅱ.要求実現のたたかいと共同の追求

 

1.賃金と雇用、働く権利を守るたたかい   

 

(1)賃金引き上げのたたかい、職場・地域から

 

① 「賃金引き上げこそ貧困克服の近道」という立場から引き続き賃金闘争を積極的に推進します。10数年にわたって労働者の賃金が低下している状況のなかで「要求しても無理ではないか」という発想や「うちはめぐまれているから」など消極的な対応になる傾向があります。賃金闘争は財界全体と労働者全体のたたかいであり、個別企業の枠をこえて世論に訴えていきます。

② 「思想攻撃としての賃金切り下げ攻撃」とどれだけたたかうことができるか、職場での議論によって賃上げに対する「あきらめ感」を克服していきます。そのため早い段階から役員を中心に学習をくり返すなど、とりくみをすすめます。

③ 要求は提出しなければ前進はありません。2011年の「最低生計費(時間額換算で1285円)」を要求の基礎に、職場・地域での賃金闘争をすすめます。賃金の底上げ、企業内最低賃金の構築をめざします。職場の非正規労働者に視野をひろげ、賃上げをめざします。最賃引き上げ要求では、職場や地域での宣伝署名行動を軸に、とりくみをひろげます。14春闘では、産業別統一闘争態勢を確立してたたかえるように、議論をすすめていきます。

④ 均等待遇の実現をめざします。同一労働同一賃金の原則の確立をめざします。男女賃金格差、雇用形態別の賃金格差など、実態を明らかにしながら格差をなくす運動をすすめます。労働者を分断し、限りない長時間労働においこむ成果主義賃金に反対してたたかいます。

⑤ 国公労連がとりくむ「公務員賃下げ違憲訴訟」を支援し、関係単産と民間単産共同でのたたかいを強めます。「賃上げでデフレ解消」という要求を真っ向から否定するものであることを強く訴えていきます。公務員賃金の引き下げ・人員削減、公務職場の民営化など、公務・公共サービスの切り捨てが国民のくらしを破壊する悪政の強行になることを、あらためて職場・地域でうちだし、ひろく宣伝を強化していきます。地方公務員の賃金引き下げ攻撃は今後本格化してきます。当該単産の要請などを受けて、反対してとりくみをすすめていきます。

 ⑥ 14国民春闘の具体化にむけて、以下の行動を配置します。

・14国民春闘討論集会            12月1日(日)10:00~        労働会館東館ホールほか

  ・新春大宣伝                            1月6日(月)8:00~           名古屋駅前 JR刈谷駅は別日程

  ・14国民春闘臨時大会            1月26日(日)10:00~       未定

 

(2)公契約法・条例化、最低賃金引き上げのたたかい

 

① 公契約法・条例制定を求める運動を引き続きすすめます。公務関連職場における官製ワーキングプアの解消、公共サービスの質の向上をめざします。また条例化にいたらなくても、全国的なひろがりをみせている「労働条項を含む総合評価方式」や新宿区の「労働環境チェックシート」などを参考に、「価格のみによる入札制度」の改善を求めます。公契約懇談をすすめます。

② 愛知県は公契約にかかわる「中間報告」をだして議論がされています。県に対して早期に条例制定を求めていきます。総務省自治行政局長の通達などを活用し、指定管理者制度や市場化テストの問題点などを明らかにし、これらも公契約の対象として、歯止めをかけるとりくみをすすめます。

③ 最低賃金引き上げのたたかいに全力をあげます。「時給1000円」の早期実現と全国一律最賃制確立をめざします。また中小企業支援策の実現を求めて共同をひろげていきます。

 

(3)労働法制の規制緩和反対、公務員攻撃に反撃するたたかい

 

① 安倍政権の「成長戦略」でだされた雇用「改革」を許さないたたかいをひろげます。雇用「改革」は、〝限定正社員〟の創設、労働時間適用除外の拡大、労働者派遣法のいっそうの緩和(常用代替禁止の撤廃)など、全面的な内容であり、その危険性をひろく知らせていきます。

② 政府は労働法制の規制緩和を14年度にも実施することを公言しています。全労連・労働法制中央連絡会が提起する中央行動や統一宣伝行動、国会議員要請など、阻止のために全力をあげます。

③ 国家公務員・地方公務員など公務労働組合運動に対する攻撃に果敢に反撃していきます。公務労働は、憲法が国民に保障する「幸福追求権」「生存権」を担保するものです。攻撃はこれを変質させるものであり、悪政推進にあることをひろく知らせ、当該単産と協力し、行動を展開します。

④ 公務員労働者の権利・賃金をまもり拡充していくたたかいで、憲法・ILO基準を要求の根拠としてたたかいをすすめます。

 

(4)労働者の〝使い捨て〟反対、争議に対する積極的な支援を強化

 

① 低賃金の改善とともに不安定雇用をなくす運動が焦眉の課題です。均等待遇の実現、パート労働法の公務職場への適用など、非正規労働者の実態・組織調査をパ臨連と協力してとりくみ、賃金・労働条件を守る運動を職場・地域ですすめます。

② JAL不当解雇に対する東京地裁判決は「会社更生法のもとでの解雇は有効」という新たな論理で解雇を容認したものとなっていますが、高裁での勝利にむけて支援を強化します。

③ 社保庁職員の不当解雇撤回を求めて「社保庁不当解雇撤回闘争支援共闘会議」の活動を軸にとりくみをすすめます。今年3月に、人事院は「解雇回避努力は十分とはいえない」との判定をだし、大阪・大島さんの分限処分取り消しの判定をだしたものの「政府の責任を不問」にするなど、問題もあります。裁判支援とともに現在国公労連がとりくんでいる人事院あて・内閣総理大臣・厚生労働省大臣あての署名運動をひろげます。

④ 中小事業者や農林水産業従事者にも新たな貧困問題がひろがっています。反貧困ネットワークではこれまでにつくられた「ネットワーク」をひろげるとともに「生活保護問題対策委員会」など専門的な力を強めていくことにしています。愛労連としてもこのとりくみに協力し、労働分野での役割を発揮していきます。また改正法施行から3年が経過した「外国人技能実習制度」について「廃止」も含めた抜本的な改善を求めるなど、日本で働く外国人労働者の権利を守るとりくみをおこないます。

 

(5)職場での権利確立のたたかい――不払い残業、労災のない職場をめざす

 

 ① 職場は人員が極端にへらされ、長時間・過密労働が日常化しています。とくに長時間労働を規制する労働時間短縮のたたかいは、労働者の「健康で文化的な生活」をいとなむうえで欠かせない課題です。労働時間短縮の要求確立にむけて職場での討議をすすめます。

 ② 不払い残業の一掃・年休取得率の向上など労働基準法を生かし、身近な要求の獲得に力を入れた運動をすすめます。不払い残業一掃や年休取得率向上が「新たな雇用を生みだす」ことをひろく宣伝し、経営者団体などへの要請にもとりくみます。

③ 労災、セクハラ・パワハラをなくすたたかいを職場からすすめます。また労災・過労死をめぐる裁判がたたかわれていますが、積極的な支援をすすめます。安全衛生委員会への推薦と立候補をおこない、職場における労働安全衛生活動の強化をめざします。

④ 増加している過労死事件、労災事故不認定事件、不当解雇、差別事件などへの支援を強めます。また、愛知争議団と協力して、全国の争議支援・連携を強化して争議を勝利させ、職場・地域から労働争議をなくす運動をすすめます。

⑤ ディーセントワークの意義、「人間らしい働き方」を職場や地域でひろげます。

 

(6)中小企業の支援、地域経済の活性化と雇用を守る

 

 ① 地域運動交流集会などをふまえ、労働組合が地域の課題で積極的に参加できるようにしていきます。すでにいくつかの地域労連や単産では経験があり、こうした活動を全県的にひろげていきます。

② 住宅リフォーム助成制度、公契約条例制定は地元企業の支援、地域の活性化の目玉として全国的にも拡大しています。県内自治体が実施するよう要請していきます。その際そこに働く労働者の賃金・雇用の確保なども保障させていきます。

③ 地域経済の活性化や商店街の振興などで自治体当局への要請行動を、業者団体とも共同してとりくみをすすめます。

④ 名古屋市内の中小企業アンケート活動の経験を生かし、調査活動が県内の地域でも独自におこなえるように援助します。愛知県、名古屋市で制定された中小企業振興条例の制定を自治体にひろげていく運動を各団体と協力してすすめます。

⑤ 農林水産業の活性化をめざし、農民連や関係団体との共同で学習会や政策提言、行政機関への要請行動に積極的にとりくみます。このとりくみを発展させ、脱原発・自然エネルギーの拡大による雇用創出を求めていきます。

 

2.大企業の社会的責任を追及するたたかい

 

 ① 今年も秋(11月予定)に第30回目となるトヨタシンポジウム、2014年春闘期に、第35回トヨタ総行動を計画します。8月22日(木)19:00~・労働会館で第1回実行委員会を開催し具体化をはかります。

 ② 中小企業調査のとりくみの経験を生かして円高・震災による被害やトヨタの海外生産シフトが愛知の地域経済にどのような影響をあたえるのか、自動車産業に依存しない産業のあり方や地域経済の活性化などについて行政機関等への要請行動と、学習をくり返しすすめます。

 ③ 三菱電機派遣切り裁判は高裁でたたかいが続いています。早朝宣伝や裁判傍聴など支援をすすめていきます。解雇を撤回させ、職場復帰と正規社員への登用をめざすたたかいを積極的に支援していきます。

 

 

3.社会保障改悪・消費税増税反対、教育の拡充、国民のくらしを守るたたかい

 

(1)社会保障拡充のたたかい

 

① 単産がすすめている社会保障拡充のたたかいを積極的に支援していきます。年金者組合がとりくんでいる年金引き下げ反対・後期高齢者医療制度廃止、敬老パス存続のたたかい、医労連による医師・看護師増員のとりくみ、介護職員の待遇改善、福祉保育労・名古屋市職労などがすすめる保育を守る運動など、社会保障制度前進のたたかいを共同してとりくみます。

 ② 生活保護制度では水準の引き下げが強行されました。生健会がとりくむ不服審査請求と裁判を社保協や反貧困ネットワークとともに、支援していきます。生活保護水準の引き下げは、就学援助や各種の減免措置に直接影響をあたえるものです。また「生活保護水準との整合性」がもりこまれた最低賃金にも影響をあたえます。生活保護水準引き下げの影響拡大阻止のとりくみが必要になります。

③ 社会保障関係の自治体キャラバンを成功させます(10月22日~25日)。キャラバンにともない、地域で開催される事前学習会と、10月16日(水)に開催される団長・事務局長会議に参加をよびかけます。

④ 「福祉予算削るな!愛知県民集会」が10月27日(日)におこなわれます。参加規模を含め昨年以上の成功をよびかけていきます。

 

(2)消費税増税・負担増に反対するたたかい

 

① 14年4月の消費税8%への引き上げを阻止するためにとりくみを強化します。消費税は低所得者ほど負担が重い税制です。「やむを得ない」という声をはね返すため、職場・地域で学習会をおこない、消費税によらない道があること、大企業・金持ちへの応分の負担をせまっていく運動とあわせて、消費税増税は逆に税収減になることをひろく訴えていきます。

② 消費税増税反対の署名や宣伝を強化します。宣伝においては名古屋中心街でのとりくみのほか、地域でおこなえるようにします。

③ 消費税をやめさせる会に結集し、増税阻止にむけたとりくみを強化します。

 

(3)子どもがいきいきと育つ教育の拡充と若年層の就職難を支援するとりくみ

 

① 貧困の連鎖により、子どもが危機的な状況におかれています。子どもの権利条約の視点にたった教育の改善をめざす運動にとりくみます。愛高教・愛教労などがおこなう署名行動などに積極的にとりくみます。

② 中・高・大学生の就職は困難な状況にあり、毎年1000人にのぼる若年層の無業者がうまれています。関係単産と協力し、就職連絡会の活動をつよめ就職問題や教育問題など学習会やシンポジウムなどを開催し、情勢の共有と改善にむけてとりくみをすすめます。

 ③ 8月16日(金)~18日(日)に、「教育のつどい」(教育研究全国集会2013in愛知)が開催されます。愛労連として、成功のために積極的に協力していきます。

 

(4)地方自治拡充のたたかい

 

 ① 住民に身近な行政組織の構築は、東日本大震災でも問われました。愛知県大村知事の「中京都構想」、河村名古屋市長の「尾張名古屋共和国構想」に反対して、住民が安心してその地域でくらせる行政の確立をめざします。

② 政府・財界は2018年にも道州制導入をもくろんでいます。道州制導入に反対するとともに、地域での活動をとおして地方自治拡充のとりくみをすすめます。

③ 11月2日(土)におこなう8団体の実行委員会主催の「住民が主人公の地方自治をすすめる交流集会」を成功させます。自治体学校などへの参加をよびかけます。

 

4.TPP参加に反対するとりくみ

 

 ① 政府がすすめるTPP(環太平洋連携協定)参加阻止のために全力をあげます。7月15日~25日にマレーシアで「参加交渉」が開催され、安倍首相は参加を正式に表明する意向です。TPPへの参加は農業のみならず、日本社会を根底から破壊し、取り返しのつかない事態をまねくものです。食農健や農民連等とも連携してとりくみをすすめるとともに、労働者自身の問題でもある点を知らせていきます。TPPはグローバル企業の利益を「国益」であるかのように描き、犠牲になるのは国民であることをひろく宣伝し、反対の世論をひろげます。

 ② 「食料主権の確立」をめざし関係団体と共同して、TPP参加が何をもたらすかなどについて、シンポジウムや学習会などを積極的におこないます。

 ③ 愛知食農健やTPP参加反対の団体と共同をひろげ、国や自治体への要請をすすめます。

 

5.「原発ゼロ」「再稼働反対」をめざすとりくみ

 

① 福島第一原発の「廃炉」や「再稼働反対」の諸行動に積極的にとりくみます。愛知県にとってもっとも危険な原発は、福井県敦賀湾の原発群です。日本原子力発電所の敦賀原発は1970年の運転開始から40年が経過しています。高速増殖炉・もんじゅは再三の事故をおこし、現在も運転を停止していますが、即時廃炉を求めてとりくみをすすめます。敦賀原発群のうち、「もんじゅ」の点検サボタージュ、敦賀原発の真下に活断層の存在が明らかになりました。東海北陸ブロックとして、脱原発・廃炉を求めるとりくみを具体化します。

② 「3.11明日につなげる大集会」実行委員会に参加する各団体との共同をひろげ、原発ゼロにむけたねばり強いとりくみをすすめていきます。

③ 敦賀原発群の再稼働反対・廃炉をめざす運動を強化するために、この間、東海北陸ブロック・近畿ブロックが合同して集会を計画しています。こうした経験をふまえ、引き続き合同の行動を強化していきます。

④ 東海地震の震源地の真上にたつ浜岡原発は廃炉以外にありません。中部電力に対する責任追及をすすめるとともに、中部経済産業局などへの要請行動をつよめます。

⑤ 「原発ゼロ統一行動」が10月13日に開催されます。原発の「新規制基準」が施行されたもとで、全国的な行動として提起されます。13日13:00から東京日比谷公園で開催される集会・デモ行進に参加していきます。

 

6.憲法改悪に反対し、平和と民主主義を守るたたかい

 

① あらゆる憲法改悪の策動を許さず、改悪のうごきに対して機敏な行動を配置してとりくみをすすめます。国民投票法を発動させないたたかいを展開します。憲法をめぐる情勢などの学習をすすめていきます。憲法改悪反対共同センターの地域版づくりと活性化にとりくみます。愛労連・憲法ニュースを発行し、単産・地域労連のとりくみを紹介し、激励していきます。憲法と平和を守る愛知の会に参加・協力し運動をひろめます。全労連が提起する「憲法キャラバン」(東海は11月21日~12月2日予定)を具体化し、成功させます。

② 職場・地域での反核・平和のとりくみをいっそう強化します。原水爆禁止世界大会、3.1ビキニデー、平和行進への参加を強めます。安保破棄愛知県実行委員会とともに、安保条約(廃棄)について学習と宣伝をすすめ、中立・平和の日本を築く運動をすすめます。

③ 組織人員数を目標に核兵器廃絶の新署名の集約にとりくみます。「被爆者が生きている間に核兵器の廃絶を」という強い思いをもって、新署名のとりくみをすすめます。愛知県原水協は、14年2月の総会までに20万筆を目標とし、世界大会まで17万筆、国連総会まで18万筆、年末まで19万筆、総会まで20万筆としています。この目標にふさわしいとりくみをすすめます。

④ 2013年原水爆禁止世界大会(長崎)への参加をよびかけます。

  日程  世界大会(長崎)                       8月7日(水)~9日(金)

⑤ 小牧平和県民集会への参加をよびかけます。自衛隊小牧基地ではブルーインパルスの展示飛行が計画されています。地元実行委員会などが提起する反対署名等のとりくみをすすめます。

日時 9月29日(日)13:30~   場所 小牧市市之久田公園

⑥ 自衛艦などの名古屋港入港、武器を携行しての行軍訓練、平和をおびやかす動きには安保破棄実行委員会・平和委員会などとも連携して、関係自治体などに要請していきます。オスプレイの沖縄配備と本土上空での低空飛行訓練に反対してたたかいます。とくに「ブルールート」への移動の際に愛知県・岐阜県上空を通過することをひろく知らせ、その危険性を訴えていきます。

⑦ 沖縄普天間基地の辺野古「移設」問題が急迫しています。辺野古沖埋め立て、東村・高江新ヘリパット建設に反対し、基地撤去のたたかいを沖縄県民と連帯してたたかいます。また14年1月に名護市長選挙がおこなわれます。基地反対を貫く候補者の必勝をめざして支援を強化します。安保破棄実行委員会のよびかけにこたえて「公有水面埋め立て承認申請の却下」を求める沖縄県知事宛のはがき要請にとりくみます。

⑧ 自治体が「職場体験」の一環として「自衛隊への体験入隊」をおこなっています。これをやめさせるため、関係組合とも協議して県や実施自治体に抗議と要請をおこないます。

⑨ 愛知9条の会主催の「11月3日の県民集会」(記念講演:姜尚中氏)に積極的な参加をよびかけます。

 

 

 

Ⅲ.組織強化・拡大の飛躍をめざして

 

1.組織拡大について

 

(1)組織拡大強化計画の2年目のとりくみ

 

① 14年度は「組織拡大強化3カ年計画」の2年目となります。県内の労働者は圧倒的に未組織です。ここに焦点をあてた組織拡大計画をたててすすめます。上部団体に所属しない組合との共同・加入の働きかけを愛労連・単産・地域で具体化し、加入訴えにとりくみをすすめます。すべての地域で「組織拡大総がかり作戦」にとりくみます。中立組合や事業所訪問などをおこない、愛労連・地域労連への加盟をよびかけていきます。単産・地域労連の組織担当者の会議を重ね、以下のとりくみを具体化します。

② 「組織拡大を愛労連運動の基本に」することを追求し、すべての単産が大会を純増で迎えられるようにします。

③ 職場の未加入者を対象に加入をすすめます。直雇用・間接雇用にかぎらず、職場で働く労働者全員が愛労連の組合員対象者です。そのため職場ごとに全労働者の雇用形態と数の把握、新入職員数を把握し職場地図を作成します。

④ 引き続き、非正規労働者への加入のよびかけを重視します。

⑤ 全組合員が参加する組織拡大を追求します。単産のリーフレットや愛労連の権利手帳を組合員の手から未加入の労働者に広げる運動を展開します。各組織で「組織拡大推進ニュース」を発行することが大切です。メールやブログなども活用して、「組合員が増やす組織拡大」を促進します。

⑥ ティッシュなど宣伝物を活用します。愛労連ティッシュ(千個3000円)をつくります。各単産・地域労連宣伝物への愛労連広告(クレジット)補助をおこないます。

⑦ 地域での組織拡大をすすめます。地域労連の事務所や民主団体に「権利手帳」をおきます。自治体や公共施設にも権利手帳をおいてもらうよう要請します。

⑧ 組織拡大月間を設置します。月間の拡大目標は秋2000人、春3000人とします。秋の組織拡大月間(10~12月)、春の組織拡大月間(3~5月)を設定します。秋の月間では職場のすべての未加入、非正規労働者の組織化にむけたとりくみをおこないます。

⑨ 13年秋の組織拡大月間にむけた「組織拡大決起集会」をおこないます。

日時  9月25日(水)18:30~   場所  労働会館東館ホール

 ⑩ 単産・地域労連の組織(増減数)を毎月偶数月に集約していきます。

⑪ 春の組織拡大月間を大きく成功させるため、単産と地域労連だけでなく単組の組織担当者・共済担当者を対象にした「組織拡大・共済活動交流会」の開催を検討します。

 ⑫ 東海北陸ブロックの組織拡大交流会を成功させます。

  日時  10月19日(土)~20日(日)   場所  三重県内

 

(2)医療・介護・福祉労働者の組織化にむけた総がかり運動を展開

 

 ① 全労連が提起する医療・介護・福祉労働者の組織化にむけて、医療・介護・関係単産書記長会議を開催し、そのつど具体化をすすめます。

 ② この秋から来春にかけて、2つの地域を選び、介護セミナーなどの学習会で未組織労働者への参加をよびかけ、組織化につなげていきます。

 ③ 当面、東三河、知多地域で「介護セミナー」(仮称)の開催を以下の日程で実施します。

 

2.職場・地域組織の強化について

 

① 全組合員参加の運動を追求します。いま職場組織は人員が削減され、残業が慢性化するなどゆとりのない働かされ方のなかで組合活動が困難になっています。愛労連「職場活動活性化交流会」を開催し議論をすすめ、職場における機関会議の定着やニュースの発行、世話役活動などの先進的な経験を把握し、ひろげていくようにします。

② 単産・地域労連がさまざまな課題を地域で推進するうえで、単産・地域労連が連携を強めて地域労連の強化・拡大に単産がどういう役割を果たすのかなど、要求運動と組織の強化をめざし、単産書記長会議のほか単産・地域労連代表者会議を年3回程度開催します。

③ 名北労連の経験に学び、地域労連として継続的な労働講座・労働学校がとりくめるよう援助していきます。

 

3.役員の育成と組合員教育について

 

① これからの労働組合運動をになう役員の養成について、来春をメドに第3回「特別セミナー」を開催します。前回と同様、単産・地域からの推せんをうけて参加者を募集します。規模を50人程度とします。

 ② 役員の養成は、すべての単産・地域労連にあてはまるさしせまった課題です。四役会議でも特別に時間をとり「第2次組織拡大強化3カ年計画」にもとづくとりくみをすすめていきます。

 

4.地域労連の活動援助と活性化のために

 

 ① 地域での労働組合の役割を明確にしていく活動を重視します。地域に責任を負うのは地域労連だけではなく、単産も積極的に地域にでていく運動ができるようにします。

② 地域労連の役員配置など、地域労連はさまざまな課題をかかえています。単産・地域労連代表者会議等で問題を明らかにし、解決にむけて引き続き協議をすすめます。

③ 秋の地域総行動は11月14日(木)に実施します。内容等については9月7日(土)の第1回評議員会(13:30~・民主会館)で具体的な提起をします。秋の栄総行動に積極的な参加をよびかけます。

④ 地域運動交流集会を14年春に開催します。

 

5.補助組織・部会・委員会の活動

 

(1)女性協議会

 

① はたらく女性や年金生活者、正規・非正規を問わず、すべての女性の要求実現をめざし、法改正にむけて議論されている「男女雇用機会均等法」などの学習や交流を深めるとりくみをすすめます。

② 女性協総会&プレ企画(8月4日(日)、労働会館)を成功させ、幹事会に参加する組織の増加をめざします。

③ 国際交流あいち平和女性のつどい(8月11日(日)、本山生協会館)、第59回あいち母親大会(9月8日(日)、アイプラザ豊橋)、3.8国際女性デーなど共闘のとりくみを成功させ、第59回日本母親大会in東京(8月24~25日)への参加も積極的によびかけます。

④ 11月16日(土)~17日(日)に、ウィンクあいちで開催する第58回はたらく女性の中央集会成功にむけ、実行委員会をもりたて、参加者層をひろげるとりくみやよびかけをおこないます。

⑤ 12月開催予定の女性協9条の会総会を「憲法を守りいかす意思統一の場」とし、成功させます。

⑥ 引き続き全労連女性部に常任委員を送り、全労連女性部のとりくみやブロック女性交流会の参加などをよびかけます。

 

(2)青年協議会

 

① 9月14日(土)~16日(月・祝)に開催する第22回東海北陸ブロック・サマーセミナーin岐阜を成功させます。

② 10月20日(日)開催予定の第24回定期総会を成功させます。

③ 14年度も季節ごとに企画をたてて、つながりを継続し、発展させていきます。

④ 単産単組・地域労連青年部との連携を強め、青年部強化の共同・連帯をはかります。

 

(3)パート・臨時労組連絡会

 

① 職場や地域の非正規ではたらく仲間の要求を聴き取り、しゃべり場、学習などの活動を強化します。具体的には組織実態調査をおこなっていきます。

② パートタイム労働法の実効ある改正にむけたとりくみをすすめ、労働者派遣法など非正規労働者をめぐる法律について問題点と活用の方法を学びます。

③ 最低賃金1000円に引き上げ、全国一律最賃制を求める行動に参加し、署名や宣伝にとりくみます。

④ 第58回はたらく女性の中央集会が愛知開催のため、同時期におこなう予定の「元気の出る集会」をとりやめ、中央集会成功にむけてとりくみます。

⑤ 均等待遇の実現めざし、地域や産別の枠をこえ、さらに未組織の労働者も参加できるとりくみを来春をメドにおこないます。

 

(4)民間部会

 

① 愛労連民間部会は「中小民間労働組合の統一的な要求前進と組織の拡大・強化」をめざして運動を進めています。民間企業で働く者の労働と生活実態に根ざした要求をもとに共同をひろげ、要求と組織の前進をはかります。

 ② 春と秋に未組織労働者むけ「労働相談」宣伝行動をおこなっていきます。具体的な内容については幹事会で決めていきますが、各節で地域を決め、2日間の日程でおこないます。

 ③ 中小企業の経営安定と労働者の生活の安定をめざす愛知中小企業家同友会との懇談会は経営者の方からも「もっと充実してほしい」との声がだされています。引き続き年に2回ほどの開催をめざし、共同行動の可能性も追求していきます。

 ④ 民間部会として組合員を対象にした賃金・賃金体系調査をおこないます。

 

(5)交運部会

 

① 愛労連交通運輸部会は「交通運輸労働者の労働と生活実態に根ざした要求をもとに、広範な国民・労組・民主団体との共同をひろげ、労働者・国民の立場に立った交通運輸のあり方をめざし」活動をすすめます。

 ② 今年度は、「災害に強い交通体系、緊急時の交通網の確保」「超長時間労働の是正にむけ『自動車運転手のための改善基準告示』の改正」を重視したとりくみをすすめるとともに、消費税増税対策問題にもとりくみます。

 ③ 具体的行動として、春闘時の「自動車デモ」の実施、政策闘争としての「行政機関への交通政策要求」、「JAL不当解雇事件」への支援行動、交運共闘やAICHI陸海空港湾労組連絡会など交通大産別組織との共同のとりくみを重視していきます。

 

6.文化・教育・宣伝活動のとりくみ

 

① 一昨年からスタートした通信員制度について、あり方などを検討します。

② 第18回あいち機関紙宣伝学校(10月25(金)~26日(土))を成功させます。

③ 第3回愛労連セミナーin尾張(尾中を除く)の開催について、関係単産・地域と相談し、成功させます。

 

7.共済活動の強化めざして

 

① 組織拡大と結合した加入者拡大をすすめます。同時に、賃金ダウンや税や社会保障の保険料など負担増があいつぐもとで、組合員の生活改善に共済を活用するよう愛知共済会・単産共済ともによびかけを強めます。

② 全労連共済会の方針にもとづいて、他の自主共済を守る運動と連帯し、自主共済活動に対する規制とたたかいます。

③ 愛知共済会主催のハゼ釣り大会(9月22日)、職場担当者研修会(10月26日)を成功させます。

④ 愛労連として愛知共済会・単産共済の加入実態調査を実施します。

⑤ 愛労連として共済担当者学習交流会を発展させ、組織拡大と共済拡大をともにすすめるための「組織拡大・共済活動交流会」の開催を検討します。

 


参議院選挙後の情勢について(補強)


 

 ① 7月21日投票でおこなわれた参議院選挙の結果は、自民・公明の与党が過半数を確保、民主党の大敗北、自公政権の暴走を許さないという国民の声が日本共産党の躍進に結びつき、中間政党は伸び悩みました。マスコミは、衆参の「ねじれ解消」実現ばかりを報道していますが、安倍政権は、直後の記者会見で「政策を加速」させることを強調しています。しかし自公政権が、補完勢力(維新の会、みんなの党)とともに、悪政を推進すればするほど「国民とのねじれ」をさらに激しくすることにほかなりません。また政治の右傾化や憲法改悪、あるいは安倍首相の歴史認識の問題で、東アジアをはじめ国際的には〝懸念〟がさらにひろがったと伝えられています。

② 安倍政権の「政策」、とりわけアベノミクスの「成長戦略」は、「世界一企業が活動しやすい国」づくりそのものです。とくに雇用制度「改革」は「雇用維持型」から「労働移動型」への転換であり、限定正社員の導入など「解雇自由の拡大」、労働時間適用規制の緩和、労働者派遣法の抜本的改悪です。多国籍企業に雇用破壊によるコスト削減を保障するものです。

③ 労働者・職場は深刻な状況になっています。「ブラック企業」が国会でもとりあげられ、その違法・非道ぶりが暴露されましたが、今回の選挙で「ブラック企業」の経営者だった人物が自民党の議員になりました。パワハラやセクハラ、長時間労働を強要して労働者を使い捨てにし、若者の未来を奪うブラック企業をこれ以上のさばらせるわけにはいきません。安倍首相は国会での追及に「研究する」と約束したものの〝張本人〟を自党の議員として立候補・当選させたことは責任重大です。安倍首相は景気回復の兆しがあるとして「雇用増」を強調していますが、増えているのは非正規労働者ばかりです。賃金引き上げの問題も大企業の「内部留保」は「多すぎる」と認識しながら、財界に対してまともに賃上げを要請しようとはしていません。消費税増税についても「既定どおり」とのべ、来年4月以降の引き上げをあらためて明言しました。その一方で大企業むけに「法人税減税」を実施するとしています。露骨な大企業優遇政策をすすめ、労働者・国民には賃金があがらないまま、物価が2%・消費税が8%に引き上げられれば、国民のくらしは破壊されてしまいます。

④ 安倍自公政権は、増税と一体で社会保障の切り捨て計画を、8月の「社会保障制度改革国民会議」の報告を受けて法改定をすすめることを明らかにしています。議論されている内容は、医療の患者負担増、介護「軽度者」の切り捨て、年金支給開始年齢の引き上げ、「保育新システム」の推進などです。また先の国会で廃案になった「生活保護法改悪案」の再提出ももくろんでいます。8月から生活保護費の切り下げ、10月から年金の切り下げが実施されることになっていますが、安倍自公政権がもくろむ社会保障制度「改革」は、全面的な解体につながるものです。国民的な反撃で、ふたたび安倍自公政権を退陣に追い込むようなたたかいが求められています。

⑤ 安倍首相は選挙期間中に、憲法改正にむけてふみこんだ発言をくり返してきました。また石破幹事長はテレビの討論番組で「9条改悪で国防軍を設置した場合、審判所(軍法会議)をおき、上官の命令に従わなければ〝死刑〟もありうる」などと発言(4/21)しています(「中日」7/17)。参議院選挙での「勝利」を受けて改憲にむけた動きを活発化させることは必至ですが、当面、安倍首相は〝解釈改憲〟で「集団的自衛権行使」を可能にしようとしています。国会で改憲派が多数を占めるという状況にあるものの、憲法改悪に反対する国民の世論はなお大きなものがあります。この世論に依拠したたたかいが求められています。

⑥ 7月23日からマレーシアでTPP参加交渉がすすめられています。交渉日程のわずか最後の3日間で日本政府は参加が許されました。しかも交渉をつうじて知り得た情報の秘密保持に関する契約に署名が求められました。米通商代表は「すでに確認された内容について、くつがえすことはできない」ことを再三にわたって、日本政府に伝えています。国民に対する情報はきわめて不十分ななかでの交渉です。さらに安倍首相は2月以降、アメリカとの事前交渉ですべてを丸呑みし、自動車の関税や牛肉の検査基準、食品表示義務も規制緩和を約束しました。アメリカでは多国籍企業のみが政府と調整する〝権限〟を有し、国民はおろか議会でさえ十分な情報が提供されてないのが実態です。しかもTPPの交渉結果はその後4年間も極秘にされるという〝秘密協定〟です。TPPは資金力・「知的財産権」をタテに先進国の多国籍企業による、相手国に対する〝侵略〟にほかなりません。TPPは農業をはじめとする産業、社会保障制度やその国の文化さえ破壊してしまうものです。実態が明らかになるにつれ、アメリカをはじめオーストラリアやベトナムでも、市民団体・労働組合を中心に反対運動がひろがっています。TPP阻止のために広範な連帯によるたたかいが必要です。

⑦ 自民党は、原発再稼働にむけて動きをつよめるかまえです。福島第一原発は、放射性物質をいまなお海に放出し、増えて続けています。地元漁協から激しい怒りの声があがっています。ところが自民党細田幹事長代理は22日のテレビ番組で「世界の潮流は原発推進だ。福島の事故があったからといって原発をとめるのは、耐えがたい苦痛を将来の日本国民に与える」などと発言しました(「朝日」7/23)。原発再稼働こそ将来に禍根を残すものです。脱原発・自然エネルギーの普及がいまほど求められている時はありません。

⑧ 8月、原水爆禁止世界大会が開催されます。被爆70周年・2015年NPT(核不拡散条約)再検討会議にむけた重要な世界大会です。核兵器はいまだ地球上に1万7000発以上が保有されています。6月、アメリカ・オバマ大統領はベルリンであらたな戦略核兵器削減提案を発表しました。ロシアとの交渉をつうじて1000発程度に減らすというもの。しかし一方でアメリカとその同盟国を防衛するという「核抑止論」は維持し続けています。こうしたなか、国際的に核兵器の全面禁止にむけた動きがひろがっています。「核兵器禁止条約を求める」国連決議には134か国が賛成、決議には反対だが条約制定に賛成する国を含めると140か国が支持しています。また昨年の国連総会で非同盟諸国が核兵器のない世界にむけた「方法、手段を確定する国際会議」を開催すると提案、「核兵器の非人道性に関する共同声明」は80か国が賛同しています。世界大会をはじめ国際的な連帯をつよめ、日本政府がアメリカに同調するのではなく、唯一の被爆国政府として核兵器廃絶にむけたイニシアティブを発揮するようつよく求めていかなければなりません。

⑨ 参議院選挙の結果を受けて安倍自公政権は、国民生活を破壊する悪政を加速させてくることは必至です。悪政との対決をますます鮮明にしていかなければなりません。愛労連の13年度組織拡大は、じつに12年ぶりに増勢に転じました。単産・地域労連の奮闘の結果です。この前進に確信をもっていっそうの組織拡大・要求実現にむけて、本定期大会を機に、職場・地域からたたかいを前進させていきましょう。

 

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