愛労連第48回定期大会宣言

本日、わたしたちは第48回定期大会で、むこう1年間のたたかう方針を確立しました。本大会の討論をとおして、労働者や国民のくらしはますます悪化していることが明らかになりました。

昨年末の総選挙に続き、7月21日投票でおこなわれた参議院選挙の結果は、与党が過半数を確保するという結果になりました。しかしどの「世論調査」結果をみても、自民党の政策が支持されたものではなく、「自公政権の独走」「自民党の暴走を許すな」の声はますますひろがり、悪政を阻止する機運はかつてなく高まっています。

安倍政権の「成長戦略」は、「世界一企業が活動しやすい国」づくりです。

その第一が雇用制度「改革」です。労働法制を「雇用維持型」から「労働移動型」に転換し、限定正社員の導入や労働時間規制の緩和、労働者派遣法の抜本改悪など、企業が労働者をさらに低賃金で使い捨てができるしくみに転換するというものです。

第二に、労働者・国民には増税を押しつけ、大企業・多国籍企業には法人税引き下げを実施することです。安倍首相は、来年4月からの消費税引き上げは「既定どおり」と言及しました。また異次元の金融緩和や、大型公共事業推進は、労働者・国民にあらたな負担を押しつけるものです。

第三に、憲法改悪です。自民党は「自主憲法制定」が〝結党精神〟というように、天皇の元首化、第9条を変え、国防軍を設置、集団的自衛権の行使、基本的人権の制限をはじめ、憲法そのものの性格をかえるのがねらいです。96条の改定要件の緩和策動を許すわけにはいきません。安倍首相はまた、日米同盟の強化の立場から、TPP参加でアメリカの要求を丸呑みし、沖縄・普天間基地の辺野古「移設」、オスプレイの追加配備まですすめようとしています。

第四に、原発の再稼働と輸出です。福島第一原発の事故はいまだ収束せず、放射性物質をたれ流しています。なお15万人の避難者がいるにもかかわらず、抜け穴だらけの「新規制基準」で再稼働を認めようとしており、「安全技術は向上した」などと原発を海外に輸出しようとしています。

「賃上げでデフレからの脱却」は大きな世論になっています。賃下げや社会保障解体・増税でデフレから〝脱却〟はできません。いまこそ、ため込みすぎた大企業の「内部留保の活用」によって賃上げ・社会保障の拡充を実現しましょう。

私たちは、憲法を生かす運動を軸に、自公政権の悪政と対決し、大企業の身勝手さを許さず、労働者・国民が安心してくらし、若者が未来に希望をもてる社会を築くために奮闘するものです。そのためには「強大な愛労連の建設」が必要です。13年度の組織拡大は、じつに12年ぶりに増勢に転じました。「組織拡大強化3カ年計画」2年目となる14年度は、すべての単産・単組・地域で仲間を増やし、いっそうの増勢をかちとるチャンスです。「賃上げ・社会保障の充実」など要求を高くかかげ、職場から組織拡大を追求し、おおいに奮闘しましょう。

以上、宣言します。

2013年7月28日

愛知県労働組合総連合 第48回定期大会

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