7月に参院選挙が行われます。安倍首相は憲法96条を「改正」し、さらに9条2項を削除して国防軍を創設する改憲に突き進もうとしています。9条改憲を主張するのは自民党だけではありません。大阪橋下市長率いる「維新の会」は旧日本軍による従軍慰安婦と侵略戦争を否定し、軍国化を求めています。みんなの党も改憲をかかげ、民主党の中にも同様の主張をする議員がいます。
昨年の総選挙では自民党が大幅に得票を減らしたにも関わらず、投票率が下がる中で大量の議席を占めました。投票を棄権することは自民党の悪政を容認したことになってしまいます。必ず投票に行きましょう。
賃上げなきインフレ政策は危険
安倍首相は日銀を脅し、お札を増刷りしてインフレを誘導しています。株価が値上がりし景気回復に期待を寄せる声も聞かれます。しかし大企業の一部で一時金の回復があったものの、大半を占める中小企業では賃上げもままならず、非正規労働者の低賃金は放置されています。全国のスーパーの4月の売上は1.9%減っており「賃上げなければ減速必至」(中日5/28)です。 政府は物価が2%上がったら消費税増税を実施するとしていますが、年金は2.5%削減、賃上げなしで物価だけ上がり、そこに消費増税がきたら消費の冷え込みは確実です。すでに株価が乱高下し、実態を伴わない「景気回復」はバブル崩壊の危険があります。
多国籍企業が世界を喰いものに
安倍首相が交渉参加を急ぐTPPに反対する声が広がっています。国内だけでなくアメリカでも反対世論が高まっています。TPPは農業の問題のように言われていますが、食の安全、医療、共済、公共調達など国民生活のあらゆる分野に及びます。また対等な国際ルールのように言われてきましたが、実は多国籍企業の利益を調整しているにすぎません。犠牲者は各国内企業と国民です。
許すな格差と貧困の拡大
今日の深刻な不況と貧困の原因は2000年代に小泉・安倍政権が行った「構造改革・規制緩和」政治にあります。低賃金の非正規労働者を大量に作り出し、社会保障を切り捨て、公務員と公務職場を際限なく切り下げてきました。その元凶がさらに悪政を重ね、原発を再稼働させるばかりか、海外にまでセールスにまわるありさまです。
全ての組合員のみなさん
こんな自民党の悪政にストップをかけられるのは私たちの一票です。すべての組合員が積極的に関心をもち、公民権を行使してくらしを守りましょう。
2013年6月1日
愛労連2013年度第3回評議員会