私たちは本日、労働者・国民の団結と連帯の力で第84回愛知県中央メーデーを成功させました。
◇すべての労働者・県民のみなさん 就職難と若年労働者における非正規・低賃金化は、深刻な貧困を生みだしています。非正規労働者の9割が年収200万円以下の低賃金労働者で、若年正規労働者(25~29歳)のなかにも年収300万円以下が45.4%にまでひろがり、他の年齢各層でも2割以上に達しています。こうした事態を招いた最大の原因は、自民党や民主党の歴代政権がすすめてきた新自由主義・構造改革路線にあります。 ILOは2012年5月「若者の雇用危機」について報告をだしました。そのなかで、企業、とくに大企業に対して「若者に投資を、さもなくばひとつの世代が失われる」と強調しています。まさに日本でも「世代が失われる」前に、手を打たせなければなりません。社会の富が大企業に集中し、一方で貧困がますます拡大しています。貧困を解消し、だれもが安心してくらせる社会にするためにも、いまこそ大企業は、社会的責任として、「若者に投資」をおこなうべきです。
◇すべての労働者・県民のみなさん 安倍内閣は、「アベノミクス」と称して大量の国債発行と金融の量的緩和で大規模な公共事業や輸出産業支援を行ってきました。円安が進行し、輸出関連企業を中心に株価も高騰し、不動産取引も活発化し始めています。しかし、原油や小麦などその多くを輸入に頼る原材料が一気に値上がりし、生活関連品の価格が上昇し始めています。このような経済政策では、大企業や一部の大金もちに富を集中させるだけで、労働者・国民のくらしや地域経済は少しも改善されません。 さらに、安倍内閣の国民世論を無視した暴走が始まっています。安倍首相は、総選挙で自民党が掲げた集団的自衛権行使や自衛隊の「国防軍化」など憲法改定を不可避とする「公約」を「封印」し、2月下旬に行われた日米首脳会談で、TPP交渉への参加や集団的自衛権行使の容認、沖縄・普天間基地の「早期移設」、「2030年代原発ゼロ方針」の見直しなどを明言しました。この首脳会談を受け、福島原発事故原因の解明も行わないまま「3年以内の原発再稼働」を表明し、憲法改正手続き(第96条)の見直しとあわせ「集団的安全保障参加を可能とするための憲法9条改定」への意欲を国会で答弁、3月15日には、TPP交渉への参加を正式に表明するという暴走ぶりで、断じて認めるわけにはいきません。
◇すべての労働者・県民のみなさん 日本でも世界でも、大きな変化がおきています。私たちが長年にわたって訴えてきた「労働者の賃上げでデフレ脱却・不況打開」という要求は、今春闘でマスコミが主張するだけでなく、首相が財界に労働者の賃上げを言わざるを得ないほどひろがりました。「原発ゼロ」をめざす毎週金曜日の行動は、官邸前から全国津々浦々にひろがり、いまも粘り強く続けられています。「消費税増税」や「TPP参加」反対のたたかいでは、要求の一致点での国民的共同がさらに広がっています。働くものが力をあわせ、明日への希望を持ってたたかいつづければ、攻撃は必ず跳ね返すことができます。それは、世界の進歩とメーデーの歴史が証明しています。 「すべての労働者の賃上げでデフレ脱却」「雇用と仕事の確保」「憲法改悪を許すな」「TPPへの参加・消費税増税反対」「社会保障の充実」「被災地・被災者本位の震災復興」「脱原発」のたたかいを飛躍的に前進させましょう。 働く者の団結万歳! 世界の労働者万歳! 第84回メーデー万歳!
2013年5月1日
第84回愛知県中央メーデー