愛知県に対する大飯原発再稼働反対を求める要請

2012年4月13日

愛知県知事 大村秀章 様

原発問題愛知県連絡センター
代表委員 秋田 治・伊藤慎次・榑松佐一・斉藤愛子
三枝豊明・酒井健次・笹山茂晃・沢田昭二・橋口剛典

 

県民の安全を守るため、安全対策がとられていない大飯原発3・4号機の再稼働を認めないでください。また関西電力と安全協定を締結してください。

要 請 書

野田首相と枝野経産相ら3閣僚は9日、関西電力大飯原発3、4号機の再稼働について、関西電力からの「安全性向上」の工程表を大筋で了承、再稼働に踏み切る構えです。

大飯原発再稼働の関係閣僚は、開始から3日間で「基準づくり」、基準に合わせた「対策づくり」をしました。これは“再稼働さきにありき”で福島原発事故の教訓をくまず、国民の安全をまったく無視したものです。

まだ福島原発の事故原因も、事故収束の見通しも明らかにならない時点での、再稼動の強行は絶対に許されません。

政府の「新基準」(3基準)は、新たな安全対策として防潮堤かさ上げ、重要免震棟の設置などが含まれていますが、その計画書を出せばよしとするものです。

世論調査でも62%が再稼動に『反対』、政府の安全審査を「十分でない」とした方は84%に達しています(「毎日」4月2日付)。また、愛知県の中小企業経営者へのアンケートでも、再稼働に反対する声が7割近く(「中日」4月2日付)であり、国民の多数が再稼動に反対しています。こうした世論に背を向け、再稼動を強行することは、国民の安全を無視したものであり、許せません。

福島原発事故では放射性物質は同心円状に広がらず、風向きや地形によって拡散することが明らかになり、原発から100km以上離れた地域の人々をも苦しめています。

愛知県は稲沢市、愛西市、一宮市の一部が大飯原発から100キロ圏内となっており、名古屋市も直線距離で120キロにあります。愛知県は大飯原発から伊吹おろしの時期、北西の風に乗って数時間で放射性物質が飛来する危険があり、文字通りの“地元”です。

愛知県知事は県民の安全と健康を守る責務があります。電力各社と安全協定を締結し、住民の安全が確保されない限り原発の再稼動を許さないよう、可能なあらゆる努力を行うことを求めます。

以 上

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