第33回トヨタ総行動決起集会決議

みなさん

本日、私たちはこの白浜公園で第33回トヨタ総行動をにとりくみ、トヨタが社会的責任を発揮し、労働者への賃上げ・下請企業に対する公正な取引をおこなうよう、市民にアピールしてきました。

トヨタは08年のリーマンショック以後、急速に生産を回復させたものの、昨年3月11日の東日本大震災、タイの洪水などによって、一時期的に業績が悪化したといわれています。しかし、11年3月末段階で、その内部留保は13兆8630億円に達するほど、利益を上げています。巨額な内部留保は賃金の抑制と下請企業への徹底したコストダウンがもたらしたものです。トヨタは、いまこそこの内部留保を活用し、労働者への賃上げ、下請企業に経営が維持できる単価を保障すべきです。

みなさん

2012年春闘が本格化します。1月23日に発表された日本経団連の「経営労働政策委員会」の報告は、「賃上げは論外」「定期昇給も実施は困難」などと主張しています。この十数年間、労働者の賃金は平均で50万円も下がり続けています。ところが同じ時期に資本金10億円以上の大企業の内部留保は、90兆円も増やし11年3月段階で266兆円にも達しています。「経労委報告」は内部留保にはいっさいふれず「国際競争力」「円高」などを口実に〝厳しさ〟だけを強調しています。こうしたなか、トヨタ労組は賃上げ要求をしないことを決めており、このことが下請単価の切り下げの口実につながるのです。いま、欧米諸国では大企業・富裕層みずから「我らに増税を」と主張するなど、行き過ぎた格差の是正に積極的な姿勢を示しています。ところが日本の大企業・富裕層はこうした姿勢はまったくみられないばかりかなおいっそう「大企業の利益・富裕層の優遇」を求めているのです。

みなさん

野田政権は、こうした大企業の利益を擁護する政治を露骨に推進しています。法人税の減税をすすめる一方、労働者・国民に対しては消費税増税・社会保障の全面的な改悪を推進、大増税の露払いとして国家公務員の賃下げを強行しようとしています。また日本の農業をはじめ社会そのものを破壊するTPP(環太平洋経済連携協定)への参加、沖縄における普天間の辺野古「移設」、あるいは「普天間基地の固定化」を県民に押しつけようとしているのです。野田政権は、国民ではなく、財界とアメリカに目をむけた政治を推進しているのは明らかです。自公政権をこえる大増税・社会保障の解体、民意を切り捨てる国会議員の定数削減、秘密保全法制定の策動など、言論と民主主義を弾圧する法律まで制定しようとしています。また野田首相は、福島原発の事故に対し「収束宣言」をおこない、原発事故を覆いかくし再稼働をすすめようとしています。

私たちは、本日のトヨタ総行動を機に、消費税増税反対、社会保障の拡充、トヨタの社会的責任の追及のとりくみを中心に2012年春闘を思い切ってたたかいます。さらに、広範な共同によって「脱原発・自然エネルギーへの転換」をめざすたたかいを大きく前進させていくものです。

以上決議します。

2012年2月11日
第33回トヨタ総行動トヨタ決起集会

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